雪桜伝
二
勝った。と言わんばかりのニンマリ顔に柳が言い返そうとすると、横で笑う声が聞こえた。
「笑うな、霧霞。」
「すまん。だが、お前の負けだ。言い返してもいいが、負けるぞ。ま、俺はここで離脱する。後は2人で好きなようにしろ。」
じゃあな。と3本道に分かれているところで霧霞は去っていった。
「では、俺も。」
「あぁ。男2人で歩く趣味なんて無いんでね。寂しがるなよ、ガキ。」
「そっくりそのままお返ししますよ。」
三者三様分かれて去っていった。
「まずはチョコレートを溶かしますわ。」
十六夜が月華に頼んだこととは、チョコレートの作り方を教えて欲しい。常に下手なので料理はしないと言っている十六夜が料理を教えて欲しいと言って来たのだ。ホントは断ろうと思った月華だったが、余りの真剣さに十六夜に甘い月華は教えると言ったのだった。
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