吹雪く季節に 1 始まりは小さな小さな出会いだった。 「はじめまして…」 「…はじめまして」 「はじめまして!」 「……はじめまして」 きっかけは望まぬ再会だった。 「久しぶり…」 「…結婚して、もう子供もいるんだろう?…おめでとう。遅くなってごめんな。」 「…ッ!」 「お久しぶりね!」 「今日はお前にこの子を紹介しようと思って、な。」 「…何のために。」 「決まっているだろ、この子がお前に惚れたらしいのでな。結婚を勧めにな。」 「やだぁ〜!義兄さんたらッ!」 そして、破滅は突然やってくる。 「………ッ!お前は私のものだ!二度とこの部屋から出ることは許さない!!!」 「イヤッ!!!出して!!!あの人のところに行かせて!!!!!」 「…どうしても行きたいのなら…!!」 「…どうして!!?どうしてよ!?貴方は私のものでしょ!?どうして、あの女と…!!」 「…。」 「…黙っていては分からないわ!!!」 「隠せ。全てを。このことに関わる全ての真実を…」 かくして、闇に葬られた真実。しかしそれは新たな闇を生むことになっていった… 第一章へ続く... [戻る] |