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オマケ
薬売りさんが女体化?2
――つまり、こういう事だそうだ。
 
薬売りさんはいつもの様に朝早く起きた、そして鏡を見てワオッ!!
 
「・・・・・千沙。」
 
・・・余計なセリフ、効果音は要らないらしいよ。
 
 
何と胸がある!!!それだけじゃなく全身女体化してしまった。
 
 
「・・・という事ですか?」
 
「はい。」
 
 
何で貴方そんなに冷静なんですか。もっと困ったそぶり見せようよ。
 
まあ、それより。
薬売りさん物凄い綺麗なんだけど!!
何これ!神様おかしいよ!!!!!
 
「これからどうするんですか?薬売りさん??」
 
このまま薬売りさんが女のままだったら、お風呂も一緒・・・フゴァ!!!
まずい、まずいまずいまずい。
 
一人で頭を抱え、頬を紅潮させ呻く。
 
気違い一匹。
 
 
「千沙?」
 
「うへっ!?はいぃ!!!」
 
妄想中断。
 
この人読心術得てそうだから怖いよ。
読まれてないよね?
 
 
「何を、お考えで??」
 
 
だぁああああああ!!!!
絶対読心術得てるよこの人!!!!!何あのいやらしく吊り上がった口元!!!
うわっ、目細めんな!!!!
 
 
「なっ、何も考えていないでおじゃりまするよ!!!!」 
 
おじゃりまするよって何なんだ自分!!!!
 
 
「ほぉ・・・てっきり色事をお考え、かと。」
 
 
大当りー。 
 
 
四つん這いでジリジリとゆっくり近付いてくる薬売り。着物から僅かに見える谷間と下ろした絹糸のような長い髪が妖艶さを増幅させる。 
 
「薬売り、さん・・・?」 
 
見た目だけだが女性に迫られてとても奇妙な感覚。
 
私の後退りもとても弱々しいもので、足なんか力が抜けて引きずってるような状態。
 
やばいよ自分。
雰囲気にのまれそう。
 
 
――トンッ
 
 
背中に何か当たる。
 
これ・・・お決まりだよね。
 
 
恐る恐る背後に顔を向ける、あるのは、壁。
 
目の前には色気全開女体化薬売りさん。 
 
薬売りさんストーップ!!!!
あたしの心臓バックンバックンいってるよ!!!!!
うあっ、手汗凄いんだけど!!!!
 
ツツッー・・・。 
 
ふくらはぎを薬売りの長い爪が優しく引っ掻く。
 
私の口から零れるのは初めて聞く自分でも驚く程艶やかな声。
 
 
「ひあっ!!!・・・。」
 
 
何だこの声。
まるで、喘ぎ声じゃないか。 
 
「まるで・・―。」
 
 
・・・あぁ、その先は言わないで。 
 
薬売りの顔がゆっくりと耳元に近付く。
 
 
「・・・喘ぎ声のようだ。」
 
「・・・っ!!!!」 
 
顔に熱が集中したのが自分でもわかる。
 
恥ずかしさで泣きそう、目の前が涙で潤んで薬売りさんがよく見えない。
 
そんな私を察したのか頬を優しく撫でる薬売りさんの手。
ひんやりして、気持ちいい。 
 
「少々、やり過ぎましたかね。」
 
 
頭をぽんっと撫でられ私から離れ部屋から出て行った薬売りさん。
 
 
顔の熱が、冷めない。

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あきゅろす。
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