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黒白ノ風
175 連戻
 「おひさ!!」
薄暗闇でよく見えないのにもかかわらず私はピースサイン。
 「・・・フン」
 「何かそっけないね・・・サスケ」
 「・・・」
薄暗闇に浮かんでいた2つの赤い光は写輪眼。
そしてその瞳を持つ私が会いたかった人物…サスケ。
こちらの世界では2年前に私とサスケとは喧嘩のようなのもををしたきりだった。
その後、私はチャクラ切れを起こし気を失った。
その隙にサスケは音隠れの里にはしり、木の葉を里抜けしていったのだ。
…そして2年が経過し、今ここ、大蛇丸のアジトへと私は潜入してサスケと再会を果たしたのだった。

 「俺を連れ戻しにでも来たのか?」
双方の赤い瞳の写輪眼は私を鋭く睨む。
…連れ戻す…
サスケを?
木の葉の里に…?
 「・・・」
何故サスケは私を睨む?
木の葉の里に連れ戻されるとでも思っているのだろうか。

 「…違うよ。連れ戻しに来た訳じゃない」
 「なら、何故来た?こんな気味悪い場所にわざわざ何もないのに来る必要はねぇだろ?」
サスケは警戒しているようだ。
部屋の隅にあるベッドに腰を下ろしているものの、どんな攻撃が来てもいつでも対応できるようにしてある。
そんなサスケに対し、私は
 「・・・会いたかったから」
そう告げる。

 「・・・」
 「後、今ここに来て2年前のことを謝りたくなった。…里を抜けても、どこに行っても、どんなふうになってもサスケはサスケ。
それ意外の何者でもなくそれ以上もそれ以下もない。…改めて考えたらそう思ってさ・・・2年前はごめんね?」
 「・・・」
サスケからの返答は…ない。
 「・・・」
 「・・・」
 「・・・え、何で無言?何か言おうよ」
あまりにも沈黙の時間が続いたので私は返答を催促した。

 「・・・クク…」
いきなりサスケは腹の奥で笑い始めた。
 「…ぇ?」
 「…変化を解け。俺にはお見通しだ…サチ、アイツはもうここにはいない」
 「・・・ここにいますけど…」
…何私はもう死んでるみたいな言い方してんのこの人…
 「2年前のことを何故知っているのかは知らないが、サチはすでに暁に連れ去られ、生きているかは分からない…残念だったな」
 「…本物なんですけど」
 「往生際が悪いな…」

・・・えぇー…
なんでだ。
暁に連れさられている?
・・・それはとうに昔の話。
しかも連れさられた後、私が一時のみ木の葉に帰ったということはサスケも知っている。
なんせ会ったのだから。
・・・ぁ!
連れ去られてから木ノ葉の里の人に一回も顔見せてないや…
情報のみを聞いているサスケ。
私がまた暁に連れ去られたと思っているのか。
…あれ、頭こんがらがってきた。

どうやって誤解を解こうか・・・

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あきゅろす。
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