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黒白ノ風
405 呆々
次の目的は重吾の勧誘。
今は重吾のいるアジトへと向かう途中。
休憩ということで木々の繁る森の中で自由行動となっている。

私は水辺の岩場でくつろいでいた。
川のせせらぎが聞こえ、何とも心が洗われるようだ。
私は裸足になり、川に足をつけていた。

 「ぃ・・・オイ!」
 「・・・」
 「サチ!!!」
突然サスケの声が聞こえたかと思えば肩に小さな衝撃がはしった。

 「ん!?何?」
サスケの手が肩に置かれたのだ。
 「またぼーっとしやがって・・・」
 「いやいや!!びっくりしたし!いきなり肩叩かないでよー。まじびっくりしちゃったじゃんか」
 「突然じゃねぇよ。何回も呼んだ」
眉を潜めた顔をしたサスケを見て知る。
本当にぼーっとしていたのだということを。
 「・・・あ、すんません」

 「・・・」
 「・・・な、何?」
いきなり黙り込んでしまったサスケに疑問を投げる。
しかしサスケはその瞳で私を捉えたままそらさない。
 「あのー、サッスン??そんな見つめられても困るんですけど…v」
顔を赤らめながら言ってみるもののしばらく返答は無かった。



 「・・・」
 「サチ、あまり・・・無理すんなよ」
どうしようかと考え始めた頃、サスケが口を開いた。
 「・・・」
・・・え?
私はその場所で硬直した。

 「…えっと・・・あ!??サッスン!最近頑張りすぎて頭いかれた?」
 「それはお前だ」
疑問を晴らすべく必死に答えを探してなげかけてみたがあっさりとおうむ返しをくらった。

 「・・・はい?」
 「…いきなりワカメを収穫してきたり、トマトジュース作ってきたり、あと水月のヨーグルトもな。・・・それと水月と一緒に囚人の解放に行った時、お前考え事しててはぐれただろ。だから戻って来た。違うか?」
 「・・・おぉう…」
サスケの的を射た発言に返す言葉がない。
ワカメの指摘はしょうがないにせよ・・・
まさかトマトジュースとヨーグルトのことも指摘されるとは…

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あきゅろす。
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