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黒白ノ風
432 切替
 「今日は泊まっていくか?」
 「・・・んー、いいや」
また後でサスケたちと合流しなければいけないから。
一応小隊で動いているので自由に行動するのは控えた方がよさそうだ。
用件を伝えたら帰ろうと思う。


その用件のことだが…
イタチとの他愛もない会話を通して幾分か落ち着いた。

今なら最良の考えを持てそうだ。


 「イタ兄…」
 「ん?何だ?」

 「今サスケのことどう思ってる??」
 「・・・どうとも言えないな。ただ、オレは憎まれている。それだけだ」

 「・・・」
少し間があった。
イタチは私に話せる最低限の言葉を探しているんだ。



 「これからもずっと憎まれたまま過ごすの?」
 「…そうだな」

 「そのうちサスケはイタ兄のとこに来るよ?」
 「フッ、来たら目を取ってやるまでだ」

 「その後はどうするの?」




 「・・・サチ・・・」
イタチの声のトーンが一段階低くなった。

 「サスケのためにオレを探りに来たのか?」
 「違うよ」
すぐに私は返答した。


 「ならば何故そうしつこくサスケの話をする…?オレとサスケの間柄は知っているだろう?」
 「うん、知ってる。・・・全部ね」
 「・・・?それはどういう意味だ?」
私が言葉を付け加えたところ、イタチはそこにつっかかってきた。


 「・・・」
息を呑む。

そして私は震える手を空間にかざした。
ブゥゥン
話をする前に部屋に結界をはったのだ。
会話が他者に聞こえないように。

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