黒白ノ風 433 主張 「私はうちは一族壊滅の真実を知っている」 「・・・」 「イタ兄、あなたが一族を皆殺したのは全て里のため。それは任務だった」 「・・・」 「当時、うちは一族では色々なことがあり、里へのクーデターを目論んでいた。だけどうちはという強大な力を持った一族ががクーデターなど起こせば木の葉の里は深刻な打撃をうける。それに他国が便乗して戦争が始まる」 「・・・」 「三代目ほかじい、上層部の人間はそれを恐れた。そしてイタ兄に任務を下した」 「・・・」 「うちは一族全員の抹殺を。」 「・・・」 「イタ兄はそれを承諾した・・・…そして・・・実行した」 「・・・」 「だけど一人だけどうしても殺せなかった人がいる…」 「・・・」 「それがサス…」 「黙れ」 体が震えた。 本気の殺意に見開かれた双方の目。 紅い宝石ののような妖しい瞳に射抜かれ、私は硬直した。 「・・・」 当然だ。 うちは一族の領域に私は土足で踏み込んだのだから。 「誰から聞いたのかは知らないが、それは嘘だ」 「誰からも聞いてなんかない。全て真実。それはイタ兄が一番知ってるでしょ?」 「そんな事実はない」 「・・・」 イタチは平静を保ったままだ。 きっともう何もしなければいつまでもこのままだろう。 何かないのか… イタチの気を引ける何か・・・ [←][→] [戻る] |