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黒白ノ風
404 深考
 「な、おま、お前!!何でここに・・・!す、水月と囚人の解放に逝ったんじゃなかったのか!!?」
吃りながらも私を指差しながら必死に言葉を繋ぐ香燐。

 「いやー、気が変わったというかなんというかさ。途中まで行ったんだけど何かアレでさ・・・んで戻ってきたら鍵かかってるから大事な話してんかなーって思ったけど、一応私もこの隊に入ってるし、一緒に話でも聞いておこうかと思って・・・ちょいちょいっとやったら鍵も開いたし…ねv」
答えをあやふやにしながらも返答した。
本当は道に迷って水月とはぐれてしまったのだ。
何だか恥ずかしいのでこのことは口が裂けても言わない。

 「いるなら声かけろ。ウスラ」
 「あはっ」
 「…というか・・・お前の気配、何でウチでも感知出来なかったんだ…?」
 「結界だよ。…普通の結界じゃないけどさ」

 「柏の結界忍術か?」
とサスケ。
 「まぁ…ね。この前住居から忍術の書物とか拝借してきた」
その中にこの術が記されていた。
あまり忍術を人に見せびらかすのはよくないのだが、初めて使った結界の術だったために効果を知りたかった。


 「・・・」
そうだ。
その時一緒に医療忍術の巻物も拝借したんだった。

それを里抜けの間際に綱手に渡したんだった。
・・・果して、意識不明となっているハヤテさんやアスマ先生はどうなっているのだろうか。
何か、意識不明という状況を打破する手掛かりが見つかっていればいいのだけど。


 「・・・ぃ」
 「オイ、サチ!」
 「…ん?何??」
 「何度呼んでも返事しねぇから心配しちまったぜ…」
 「・・・お前の頭の中をな」

 「…一言多いよ」

ガチャ
 「囚人達を解放してきたよ」
その時、水月がドアを開けてひょっこりと顔をだした。

 「・・・さて、行くか。水月も戻って、香燐も仲間になったことだしな」
 「…うん!」
ドアの入口付近でそう言うサスケに頷きながら私は歩き始めた。

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