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黒白ノ風
305 分合
ドアノブに手をかけながら呟く。
 「・・・隠し事とかあったら言ってよね…もし私にそれを言って真白の傷を掘るようなことだったら・・・その傷、私が半分貰ってあげる」
パタン
言い終えると静かにドアを閉め、おばばの家を後にした。

電灯に照らされた夜道をとぼとぼと歩く。その光に集まる虫達はひらひらと私を嘲笑うかのように舞っていた。
 「・・・」
 「・・・」
 「…あれでよかったのか?」
無言の空気、それを打ち破ったのはサスケだった。
機嫌を伺うことをしないままストレートな質問を投げてきた。
 「・・・よくないよ」
数秒遅れて私の返答。
サスケはあえてストレートに言ったのだ。
私が返答しやすいように。

 「真白の気も知らずにあんなこと言っちゃった・・・真白が生きてきた時間は私の約100倍…その期間の傷を分け合うなんて・・・」
 「まぁ、それはできねぇな…」
 「・・・やっぱそうだよね」
 「…でも、真白の奴も言った方が楽になるんじゃねぇか?」
 「言わない方がいいに決まって…」
 「決まってんのか?」
 「…それは」
 「・・・里抜けのことを黙ってたオレが言うのもなんだが、言わなければ言わねぇで・・・辛ェぞ…」
 「・・・ん…」

サスケがこんなに話すとは珍しい…
それほどまでに私に伝えたいものがあったのだと思う。

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あきゅろす。
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