黒白ノ風
304 疎外
地図と真白の独特なチャクラを頼りにおばばの家とおぼしき建物に到着した。意を決し、ドアをノックする。
トントン
「はぁーいvどちら様?」
「サチだよ」
ガチャ
ドアがおばばによって開け放たれた。
そしてびっくりしたように口を開いた。
「あら…サスケくんにサチちゃん…どうしたの?」
「ここに真白いる?」
「いるけど…」
「ちょいお邪魔するよ」
「あぁ、どうぞ?」
無機質な廊下を抜け、しきりのドアを横に滑らせる。
ガラガラ
「真白…」
部屋の中には真白がちょこんと座り、首を傾げていた。
「そんな深刻な顔をしてどうしたのだ?サチよ…」
「・・・」
私に遅れておばばも部屋へと入室してきた。
「いきなりだけど柏一族って、知ってる?」
「…柏…というと、五大性質を操ることができ、チャクラの扱いに長けた一族・・・何十年か前に絶滅したらしい・・・が、それがどうかしたのか?」
真白の耳が一瞬ピクッと動いた…
気のせいかもしれないが後ろにいるおばばのチャクラも揺れた気がした。
この反応…ホントに関係あるかもしれないな…
「・・・あのさ、私ってその一族に関係あんの?」
「…そんなわけなかろ…」
「私がその一族、とかさ」
「・・・それはありえないではないか。その一族は何十年も前に滅んだのだぞ?」
「でも…」
「サチちゃん!・・・いきなりどうしたのよ…真白困ってるじゃない」
おばばだ。
こんな怒ったような話し方、久しぶりに聞いた…。
おばばが真白をかばっている…
大蛇丸の言ったことはあながち嘘でもないようだ…
本当かも分からないが。
でも、二人は何かを知ってる。
それなのに…
私は疎外感に駆られ、後ずさりした。
「帰るのか?」
背中にいるサスケが私に何かを問いたが耳にあまり入らなかった。
「・・・」
無言で入口のドアに手をかけた。
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