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黒白ノ風
198 赤面
おばばは数年前に何らかの理由で木の葉の里からもといた世界に帰され、ずっとそこで生活していた。
その後、真白はおばばを呼び出すはずが、間違えて私を木の葉の里に呼び出てしまった。
そして今に至る…
ということを真白は長々と説明した。

 「そうなのか」
本来なら不可能な世界と世界を結ぶ時空間忍術をやってのける真白。
綱手は話についていけていない様子だったが、返事だけはしていた。

 「それでお前も帰ってきたのか…」
 「そうなのよー、この子ったら」
おばばは話をしているうちに段々近所のおばさん口調になってきた。
説明が終わったということで緊張の糸が切れた辺りであろう。
 「私が出会ったときはね、この子トラに襲われてたのよ」
ついには出会いの話まで出てきた。
 「マジ!?私のときはクマだったよv」
 「…でね、負けそうになった時の理由が…」
 「「・・・チャクラがなかったのだ」」
 「ってね!あははははっ」
 「余計なことを…」
真白たんは赤面した顔を伏している。
 「はははっ!!真白は全く変わってないんだなー」
 「真白たんカワイーV」

 「さて、このことは他言無用だ…ふふっ」
綱手は雰囲気を変えて言ったつもりであろうが、全くといっていいほど変わっていなかった。
それどころか口元は緩み、笑いがこぼれている。

他言無用…その言葉に反応したのはおばばである。
 「真白のチャクラ切れの話も?」
 「それは話してもいいぞ」
 「ふふ、これから里内で言い触らしましょ、っと」
 「…フン、もうゆくぞ・・・綱手よ、こやつに家を貸す変わりにSランクの任務をたっぷり用意してやれ」
 「えー、真白鬼ー」
 「知ったことか。…さっさとゆくぞ」
真白はおばばに睨みをきかせながら部屋を後にした。
 「んじゃあね〜v」
対称的におばばは手を振りながら部屋を出て行った。
 「私もー。じゃあね、綱手お姉サマv」

 「…ふぅ、嵐が去ったな」
先程とは打って変わって静かになった室内では綱手の声がやけに響いた。

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