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黒白ノ風
187 好嫌
 「やっぱりアナタ…面白いわね」
 「あぁ…はぁ」
返答に困り、ちらちらと目を泳がせる。
サスケはトマトスパゲティーを頬張っていた。

 「・・・これからはいつでもここに来ていいわよ」
 「マジ!?」
 「えぇ…ただし一人でね…仲間連れて来たらただじゃおかないわよ」
…そういえばオロッティーって誰かに似てるよな。
大蛇丸が少々の殺気をかもし出しながら言う最中、こんなことを思っていた。
 「了解でーす!…サッスンやったね!!」
 「…最悪だ」
 「嬉しいくせにー」
 「千鳥くらいたいか?」
 「遠慮しとく」
 「…フン」
ともかく食事を終えた。

食事も終え、サスケも外出中ということで暇になった私。
大蛇丸のアジトを更に深く探索していた。
微妙に冷たい空気が漂う通路。
少々不気味だ。
左右にある明かりも更にその不気味さを引き立てていた。
その不気味な通路からもっと、更に不気味な老婆(?)が飛び出した。

 「あらサチちゃん、少し相談があるのよ…」
老婆(?)もとい大蛇丸は私を探していたようだ。
どうやら相談があるらしい。
もう相談とは、受け入れるの早いな…
 「ん、何すか?」

大蛇丸は周りを警戒するそぶりを見せると私の耳元で小さく言った。
 「サスケ君、どうも寝起きが悪くってね」
 「ぶははっ!あのサッスンが?」
 「えぇ、性格も容姿も忍としてもいいんだけどね…」
 「うん、そだね」
 「この前起こそうとしたら千鳥流しされちゃったわ」
うん、大変だったわよねー。
などと目を閉じながら思い出に浸っているご様子。
話は本当らしい。

 「深刻っすね」
…人間、出来る人ほど悪いところが浮き彫りになると言うが、その通りらしい。
 「対策はないかしらね?お友達のサチちゃんなら何か分かると思ってね」
対策…
対策かぁ。
寝起きが悪いってことは朝苛々しているということだから…
 「朝ご飯にトマトの類の食べ物とおかかのご飯でも出しておけば…」
 「あら、サスケ君はトマトとおかかが好きなのね」
 「うん!んで納豆と甘いものが嫌いなの」
って者の書に書いてあったような。
 「…どうりでデザート食べないはずだわ・・・まぁ明日から早速やってみるわ!オホホ」
 「がむばー」
あ!大蛇丸っておばばに似てるな。
今思い出した。

大蛇丸は上機嫌で妙なステップを踏みながら通路の闇へと姿を消した。
とりあえずその姿は不気味だった。以上。

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