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黒白ノ風
183 眼鏡
…コイツ、私の存在に気付いている。
異世界なんていう単語は普通の会話では出てこない。
いつからこいつは気付いていたのだろう。
最初から?
はたまた2回目に大蛇丸のアジトにお邪魔した時?
カブトが知っているということは、当然の如く大蛇丸も知っているということになる。

 「・・・」
あ、いま私不利じゃん。
こんなベットの下ではいい的になってしまう。
 「…何故気付いた?メガネ」
見つかった時の危険性も考え、素早くベットから抜け出して言った。
外見的には普通に立っているように見えるが私は微妙に臨戦体勢をとっている。
いつ攻撃が来てもいいようにだ。

 「一言多いな…あれだけの物音と大きな声で話していたら誰でも気付くよ」
 「…ん、マズったね」
それほど大きな声で話しをした覚えはないけど…壁を壊した直後に何らかの方法で私を見たというのなら納得がいく。
 「ウスラトンカチ…」

 「まぁそれはおいといて、サスケ君、夕飯だよ・・・そうだ、サチちゃんも来るかい?」
…おいといて・・・?
何がしたいんだ、こいつは。
何故話をおく?
夕飯?何故それを私に奨める?
最後の晩餐ってか?
…でもそれより…
 「ちゃん付けするな。虫酸が走る」
カブトにちゃん付けをされ、少しばかりイラッとした。
なので言ってみた。

 「んでも、夕飯はご馳走になりマス」
その後は夕飯についてだ。
今ここから逃げてもつまらない・・・
どうせならご馳走になっちまえ!
…という私の甘い考えからこの発言が飛び出した。

 「オイ」
サスケがつっこむ。
これは心配してくれている言い草だ。
 「いーじゃん、もうばれたんだし」
しかし、そんなサスケを私は軽くあしらった。
今なら逃げれるのだが、私の中では恐怖心より好奇心のほうが勝ったのだ。
夕飯も食べたいしね。

 「・・・一言多いのは変わらないようだね。じゃあ行こうか。サスケ君…ドブ鼠さん?」
 「…クソメガネ」
瞬時に私は呟く。
そして先を歩くカブトをサスケと一緒に追った。

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あきゅろす。
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