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番外編
これは何プレイですか

【こんな恋も悪くはない!の番外編なので、サソリさんと体が入れ代わっております。尚、この小説にはエロ要素が含まれております。苦手な方は閲覧にご注意くださいませ】



「好き勝手するなと言ったはずだ」

体が入れ代わって早数日。
それは何度も言われた言葉ではあったがここにきてとうとう、バレテしまったようです。


「もう一度言う、好き勝手するなと言ったんだ」

今更だという顔をしながらサソリさんはもう一度言った。サソリさんの体を好き勝手するな、とサソリさんの体をした私に言ったのだ。


「ごめんなさい」

「今更遅ェーよ」

顔だけじゃなく口に出して言われた。そりゃサソリさんの体をしている事を良いように、自分で自分の体を抱きしめていれば無理もない。
あくまでサソリさん本人の視点から見ても、自分で自分を抱きしめている姿が見えているわけなのだから。
そりゃ気持ち悪いですよね。

それだけは口に出されずとも伝わった気がした。

「気味がわりィーんだよ」

口に出して言われた。
「そんなにテメーは俺の体が好きか」

「………!」

それはサソリさん自身が好きだから、なんて肝心なところは口に出せないだけあってサソリさんには伝わらなかった。
嫌な誤解をされている。

「ち、ちが……これには深い訳がっ……ッ」


だから嫌わないでくださいとだけはせめて伝えようとしたのに、せっかちなサソリさんはもちろん言わせてくれず。
そんなサソリさんの体をした私は、中身はサソリさんだけれど体はのサソリさんに押し倒された。

「さ、さそりさん?もしかしなくても怒ってますよねこれ……もう絶対にしませんからサソリさん…!殺すとかいわないでください」
「ああ、それはテメーから何度も言われたからな」

だから殺したい衝動を押し殺したってのに、お前は何度言ったら分かるんだと言われた。
これは相当、お怒りだ。今回ばかりは殺られるかもしれない。

「あ、あの、まさかと思いますが殺す気ですか」

そんな気しかせず。
けれどサソリさんは、何度言っても聞かないお前とは違うと言った。どうやら殺す気は無いらしい。


「殺さねーが好き勝手されんのは御免だ」
「え?と、いいますと?」

つまり好き勝手にされるくらいなら、好き勝手にした方がましだとサソリさんは答えた。答えになっていない事に気付きもせずに。

「だからどーいうことですかぁッ…っ!」

つまり、そーいう事らしい。
サソリさんは私を押し倒したまま、本当に私を好き勝手にしはじめた。


「さそっ…りさ……ッ」
「クク、俺の声ってのが面白くねーが…まぁお前の声として聞いてやるよ」

それは良いとしてサソリさんの体だって事は良いのだろうか。
サソリさんの体をした私の体に、サソリさんは手を伸ばして触れてきた。
「っさ…そ、…んんッ……」

「勘違いするなよ。俺にこんな趣味はねェーが悪くもねーと思っただけだ」

「っ!そ、れ…ぇ…」


言い訳になってませんよ

でもサソリさんが良いなら良いのかもしれない。
今、触れているのは中身はサソリさんでも見た目は自分
けれども不思議な事に中身がサソリさんだと思えばこそ、触れられて心地好いとも思えた。

私にもそんな趣味は無い。
あくまでサソリさんだと思えばこそ、心地好いあまりに声が漏れてしまうのだ。


「は、あぁっ…」

「随分と気持ち良さそうな声だしやがるじゃねーか、名前。飛段の野郎に抱かれちまえって言ってた当の本人は抱かれたい相手が違ェーみてーだな?」

「っ…!」

とうとう、これもバレた。
まさにそう思っているのが見抜けない方が難しい。

「そ、うです…って言ったら、どうするつもりですか」

つまり、もう隠す事さえ難しいのだ。観念してそう言っても「どうするつもりも無い」なんて返すかと思った。このサソリさんの事だから、返事も簡単だ

「このまま抱いてみるのも悪かねーかもな」

「……っ!」


簡単だと思ったのにこのサソリさん、簡単に難しい事言った

まさか入れ代わったままの体同士で抱き合えと言う気か。


「万が一にも戻ったりするかもしれねーだろ。たまには危ない賭けをしてみるのも悪かねー」

本当に言った。
この人、正気に見えて正気じゃないかもしれない。


「で、テメーはどうなんだ。抱かれてーのか抱かれたくねーのかサッサと答えろ」

「…えええ………!」

「どっちだ」


「抱かれ………………たいです。」



正気に見えないのに、正気な方に賭ける私も正気じゃないだろう。












これは何プレイですか




「という夢を見たんですが、どうでしょうサソリさん。試してみませんか」


「正気かテメーは」





夢落ちプレイでした。

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あきゅろす。
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