傷付かないのも共同だったり 「すみませんでした」 飛段と私の声は重なった。いや正確に言うと、飛段とサソリさんの声だ。 何度も言うが私の体は今、サソリさん。従って私の言葉はサソリさんの声で変換される。 「次は無ェーと思え」 と言うのは勿論、私の声で変換されるサソリさんだ。 私の声なはずなのにサソリさんの声でしか聞こえない。 「でもやっぱ男らしい名前ちゃんも良いかもしんねー」 「………!」 こいつ、つわものだ。 私の体だとはいえ破壊的な暴力を喰らおうと、笑ってる。 さすが不死身だ。 「そんなに良いならいっそう犯してみたらどうでしょうか」 不思議な事にサソリさんの体をしていると負けん気がみなぎってくる。 「テメーらいい加減にしろよ」 「………!」 「………!」 それはそうだ。 だってサソリさんの体は、痛みを感じない。 この体もまた不死身だと言っても過言では無いからだと名前が気付くのにもそう時間はかからなかったとか。 [*前へ][次へ#] [戻る] |