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教えないで!雲雀先生―↓フゥ太夢設定で雲雀話。甘&ギャグ?

「ふぅ。やっと終わった〜」
集中して酷使していた目を休めようと手を止め体全身で伸びをする。

「マフィア関連の問題集」を作成してくれた雲雀先生。
(いつもは「雲雀さん」呼びだけど臨時の先生として私に勉強を教えてくれる時は雲雀先生って呼んでる)

そんな彼に「1日以内で解いて翌日答えあわせするから持ってきて」と睨まれ急ピッチで進めていた問題がやっと解けた。

とはいえ5分の1は空白で残りの内4分の1は分けが分からなかったので勘で回答しておいた。
一生懸命に考えはした(だって先生が怖いから)。


さて、と。じゃあ持っていって回答を聞きに―ん?


私はその時、開いたままのページの最後に目を遣る。

次からはアンケートだから答えておいてね。



…アンケート??




「雲雀先生!!」

一応一声かけて中にいるのを確認してから障子を開ける、華麗な所作で(だってきちんとしないと先生が怖いから)。

「…何、問題は解けたの?」
訝しそうな目を向けながら雲雀先生は言う。

「あ、はい自分なりになんとか…じゃなくて。」
「とにかくここに座りなよ。」
「え?…はい…」

隣に座布団をひかれたので大人しく隣に…

座ってもいいのか??(いろんな意味で)


「早くしてくれる?」
「はいっ、只今!!」

とりあえず急いで席に着き問題集をいそいそと取り出しはたと手を止めた。

「そうだ、雲雀先生。どうしてあんな意味不明なアンケートがあったんですか??雲雀先生のことだから
意味はあるんだろうとは思ったんですがあまりに変というか突飛な内容なので…」

「そう?まあそれは気にしなくていいよ。とりあえず答え合わせ先にするからまってて。」
「はぁ…」

気にしないでと言われても気にする。しまくる。

採点している間に私はぼうっと最後の方についていた変なアンケートについて思い出していた。

…ここで皆さんにだけアンケートの一部をこっそり教えておくと…

1.雲雀恭弥のことをどう思う?

はい、いきなりきましたよ超難問。
でも思ったとおり素直に「尊敬しています。」


2.テストは難しかった?


あれ、普通の質問だ。まあそうだよね。

答えたのは「はい。自信のない回答も結構あるんですが自分なりに考えてみました。」

…駄目かな、この回答…何か言われるのかな


さてここからは選択問題だよ。


はや、もう選択問題?まあ楽だからいいか。


3.僕に対する評価。

怖い、厳しい、まずまず、最高、何か物足りない、大好き、先生っぽい、その他

何この選択肢?!
えーと……最高??にとりあえず丸つけました。


4.彼氏いるの?

いる、いない、秘密(雲雀先生には教えたくないです)

世間話!?っていうか「秘密」選べないじゃない!?カッコ内余計だよ!絶対丸つけられないよ!

…とりあえず「いない」だね。正直に。


5.キスしたことある?

ある、ない、秘密(雲雀先生には教えません←咬み殺すから)

セクハラ!?


やっぱり秘密という選択肢選べないし!

…実はない、んだけど…普通この年になってないっておかしい、のかな…

…まあ見栄もあるので「ある」…ばれたら怒られるんだろうか…いやまさか…


などなど変な…私自身のことについて色んな質問が書かれてあって驚いた。

しかも30問くらいあって、正直面倒でした…。

「僕の魅力について100文字以上で簡潔に」とか…
私にどうしろと?って感じで…

これも教育方針(マフィア度を調べたり生活改善させたり?するため)の指標なのだろうか。

いや、違うんじゃないだろうか。

雲雀先生の考えていることなんて全然分からないけれど…からかわれてるのかな。


「採点、終わったよ。」

そんなことを考えている間に採点は終わったみたい。
早いな…って

「雲雀先生。どうしてアンケートについても採点入っているんですか?」

ぱらぱらページを捲った私は最後のページに目を留めた。

…why?

「マフィアなら―いや紫騎ならこう答えるべきだと僕が思ったからだよ。」

「そ、そうなんですか…」
なんだかアンケートの採点の方が気になったのでそっちを先に見てみる。


1の雲雀先生のことを「尊敬しています」と書いた所は三角。

「良い表現だけどもっと僕を満足させる回答を書いてよ。」


…無理だよ!!?


2テストは難しかった?に対しての採点は「そう。」の一言。

あれ、ここ興味なしですか…?


3.僕に対する評価に「最高」に丸をつけた所に「正解」

あ、やっぱりそうでしたか……なんだろうこの脱力感。


4.彼氏いるの?に「いない」と答えたところには…

「だろうね。」あ、何だろうこの胸のもやもやは。


5.キスしたことある?→あるに対しては「…嘘でしょ。」

何で分かったの!?

「あ、あの雲雀先生…」
「何?きちんと最後までみたの?」

「いえ、アンケートのチェックして頂いたところをみたんですけどその…5問めは…
どうして嘘だと思ったんですか?」

雲雀先生は何でも見透しそうな目をしてるけど…流石にわかるんだろうか、そこまで。

「本当なの?」
「そ、それは―」
「まあいいけど。」
「え、ええ!?」

いきなり雲雀先生は私の肩を地面へと倒した。
乱暴ではないものの私はびっくりして先生を見上げる。

ああ、これが俗に言う押し倒されたってやつですか…ってええ!?

「ど、どうしたんですか雲雀先生?!まさか私選択をミスしたとか…ひぃっごめんなさい!」

「別にミスしたわけじゃないよ。間違いは多いけど。」
「すすすみません…あの、じゃあ何故にこういう状況に…」

言いながら私ははっっとした。先生の整った顔がじっとこちらを見ている…

かぁぁあっ。

すぐに顔が赤くなるのが分かった。
慌てて顔を逸らす。

女の人だけじゃない。きっと男の人でも立ち止まってしまうような顔。その瞳の中に私が映っているなんて。

どきどきして心臓に悪いよ。

何でこんな状況―え、ちょ

「な、何で顔を近づける必要があるんですか?!」


さっきより至近距離になっていることに気付いた私は慌てて両手を目の前に出した。

「往生際が悪いね、紫騎。」


いやいやいや、おかしいでしょうこの状況!
誰か部屋に飛び込んできてくれないk

「誰も部屋には来ないよ」
よ、読まれた??


「だからゆっくりしていきなよ…」
そういってまた距離が縮まる。

「や、辞めてくださいってば…」
もうすぐ触れそうな距離に再び顔を背ける。

すると雲雀先生はそっと両手で私の頬に触れて自分の顔に向かせる。

「目を逸らすのは紫騎の悪い癖だよ。急に何かあった時に
そこから目を逸らせて逃げ出してたら話にならない」

「…え?」
もしかして雲雀先生は私に教育的指導としてマフィアのことを教える為に…?

「ねえ。」
「はぃっ」

「キスするよ。」
「なっ」

やっぱり違った!!すみませんまた現実から目を逸らして淡い期待を抱いてました。

「雲雀さん落ち着きましょう?ね!」
「君が落ち着けばいいんじゃない?」

「それは…難しいです、よ…?」

やんわりと拒否しようとしたら耳元へと顔を持ってきて囁かれる。

「キスさせてよ。」

うわあ。どうしよう。
鼓膜も心臓も体も全部を震わせる貴方の低くて甘い声。

「…っ、ず、ずるいですよそんな言い―んっ」
抗議の声も途中で口を塞がれてしまって何も言い返せなくなった。

…初めてキスした。

こ、こんな感じなんだ…。か、体が震えてる…これってどうなの??

「……」
「……」

し、
質問です先生。

「……」
「……」

キスって何時までするものなの??
ちょっと苦し、いや大分苦しくなってきたんだけど…っ。

「んーっんーっ!!」

もう本当に生命の危機を感じたので必死に彼の方をぽんぽん叩いたらやっと開放させてくれた。


「はぁっ、雲雀さんっ…」
思わず先生と付けることができなくてそう呼ぶ。

「顔真っ赤。息留めてるからだよ。やっぱり、初めてだったの?」
「…っ、…そうですよっ。雲雀さんが」

「僕が?」

優しいキスをするから、凄くドキドキして分けがわからなくなっていつの間にか息が留まってたんじゃないですか。

「…っ、何でもないです。」

心臓がうるさいのは決して息をとめてたからというだけでもなさそうで私は必死に心音が収まるよう願った。

だって、雲雀さんは耳がいいから聞こえてしまう。…なんだかそれって…悔しい。

「ねえ、紫騎。僕のこと好きでしょ?」

「いいいきなりなんですかそれ。…そうじゃなかったらどうするんですか?
仮にも今雲雀さんは先生なんですから生徒に手を出しちゃいけないんですよ?」

そう反抗してみようものなら


「僕が秩序だから大丈夫だよ。」

という素晴らしいお答え。


「それにその場合、責任をとって君の面倒を一生みてあげる。」
それはどういう意味で…?

「じゃあ、……好きな場合は?」

「僕が一生面倒を見てあげる。」

一緒じゃないですか!
選択肢一つじゃないですか!!!

さっきの問題の方がまだ選べたのに。

「ほら、早く答えてよ。」
「…?あ。」

雲雀さんを好きかどうかって、こと…?
それは、…多分…

「今までは好きじゃなかったです。…正確に言うと…その」

まだ冷めない熱を感じながら私はそっと彼を見つめる。

「何?」
「キスされて惚れました…」


「ワオ。」
作戦成功だね。なんて言って雲雀さんは笑う。

え?作戦だったんですか??

「じゃあ、もっとキスしてあげる。」
「い、いいですもう充分貰いました!!」


もしかして、私が今まで誰にも興味がなくて付き合ったこともなかったのは
いつの日か大事な人がいることに気付く為だったのかな…?なんて思った。

…うん、気障だって自分でも思う。…でも本当にそんな気がするから。


「紫騎。」
「〜っなんですか?」


「これからはもっと色々教えてあげるからね。」

そう言ってまた含み笑いを見せる雲雀さんにそこはかとなく嫌な予感がした私はこう答えておいた。


「教えないで下さい!!」



END


「紫騎」「何ですか?」

「僕の恋愛テストは合格だけどテストの採点結果は45点で不合格だからね?」

「う、すみません…テストの方はぜひとも教えて下さい…」(というか恋愛テストって…?)



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あきゅろす。
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