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好きだから
無意識に好きだったかもしれない・・・


俺にとって先輩という存在はただ単に年上であって、尊敬するに値する人以外は敬語なんて使いたくない。
ただ“先輩”と呼べばいい存在。
野球の世界は先輩後輩関係にうるさいから、最低限“先輩”と呼んでおいた。
仲良くなる必要なんてないし、それ以上に実力の世界でもあるのだから先輩後輩なんて必要ないと思っていた。

“強い奴がレギュラーになる”

高校に入る前はずっとそういう考えで生きてきて、先輩ともあまり離さず終えた。
それが今、俺はこの先輩後輩関係に悩んでいる。

彼はいう

「だから、気軽に用もないのに教室入ってきて話しかけるな」

でもこうでも、しないと先輩にはあえない。
先輩に興味などなかったのに彼には惹かれる。
俺はこの学年の差に腹が立った。
なぜだろう、先輩になんか興味がないのに目でおっている自分がいた。
いつの間にか探していて、その隣に居ときたいと思っている。

「加具山さんにとって俺ってなんですか?」
「え、いきなり榛名なに!?」
「なんか気になって」
「えー・・・うーん」
「そんな悩むよう聞きました?」

俺がここまで、気になっているのだから相手も気になっているのだと思い聞いた。
どうやらハズレだったらしい。


「あー可愛い後輩?」
「なんで疑問文スか!?」
「いやーだって・・・」

先輩に対して先輩つけないし。
生意気だし、目付き恐いし。
なんかよく目が合うし・・・あれ
なんで目が合うのだろう?

「でも、秋丸も可愛い後輩スよね?」
「おお」

やっぱり・・・
加具山さんに意識されるよう頑張っていたけれど気づいてもらえてない・・・

「あーでも榛名はなんか別な感じが・・・」

考えたら、榛名からそんな感じがしたから。

「本当スか!?どこらへんスか!?」
「あー・・・」

言うべきじゃなかった・・・
面倒くさい・・・


好きだから
(なんっすか?)
(・・・)
(教えて下さい)
(お・・・おやつ持ってくる!)
(あ、逃げられた)









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