交錯する極彩色 十二話 (ゼルトside) 『…いよいよ、ですかね』 『はぁ…ホント何やってんだか…アホらしい』 『そうですね…しかし、我々も我々の限界値を知ることができたじゃないですか。約17日…何も口に入れなければ死ぬんですね』 『…17日半ね、正確には…完璧か…俺らは欠陥品なんだろうか』 『欠陥品…我々が欠陥品なら他の獣人はゴミですか塵ですか芥ですか。欠陥はありますが…まぁ不老不死など生物ですらないのですから、それでいいのですね』 『俺は納得いかないけどね…こんな死に方するとは思わな―――ん?』 『おや…意外です』 『…こりゃ荒れるねぇ』 『…暴走が止まればいいのですが』 『…無理かな…』 『…弱そうですしね』 『…ぁ、助けてくれるみたいだね』 『…完璧な生命体も、誰かの助けが必要ってことですね…』 『おーい、起きろって』 『…まぁいずれ起きるでしょう』 「…ちょっとカイト!」 「どうした?」 「まただよ…人が倒れてる!」 「はぁっ!?」 【*前へ】 [戻る] |