[携帯モード] [URL送信]

風紀委員長さん!
毒舌風紀委員長
此処、白根高校は元男子校ということで無論男子の比率が多く、女子は最近になって入ってきたばかりだ。男女の割合は男子8、女子2と、まぁ簡単にいうとこんな感じだ。
しかもその女子のほとんど、いや全員かもしれないが学校に来ることはない。理由は説明しなくともなんとなくお分かりいただけるだろうか。

そして何より同性愛者がここの高校には多いため男同士の恋愛も多く存在する。
ここで一番の問題が同じ男に無理矢理犯される、等といった被害が実に多かったことだった。

そしてそれに従い、親衛隊といういわゆる過激的なファンクラブがその被害者を更に追い詰める等、非常に頭を痛める行為も目立った。

何故そんなことが勃発したかといえば、此処は昔からの不良高で治安維持組織というものが無かったからだ。あるのは簡単な委員会や生徒会のみ。生徒会も面倒だからとその問題から目を逸らしていたものだった。


そんな白根高校に新入生が入学。
入学式を行う為全校が体育館に集められたが高学年は居ない者がほとんどだ。
どこを見ても不良、不良、不良。

辛うじて集まった2、3年生は1年生の中からカモになりそうな者を探している。
こんな不良高校の入学式はとても静まったものではなく、校長に浴びせられる罵声や笑い声等で体育館が満ちていた。

そんな中、校長や先生は諦めの表情が浮かびただただ機械的に挨拶を述べるだけだった。

そして新入生代表挨拶。
一人の男が壇上に上がる。
綺麗な白い髪を靡かせ、白い学生服を着たその男。いかにも真面目そうなその風貌に此処に居る誰もが思っただろう

ーー絶好のカモだ、と。

しかし、その思考はその男の口から紡がれた一言で虚しく砕け散ることになる。

男は校長からマイクを受け取るなり体育館全体を睨み付けてこう言った。

「黙れ無能共が」

[次へ#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!