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秋桜の小説
全中連覇 (黄黒)
黄瀬side

黒子っちは今苦しんでる。
付き合った時は、辛うじて笑顔を見せてくれたけど

奇跡の世代が開花していくにつれて
黒子っちの笑顔が消えていった。

せめて俺だけでも
真剣に試合に臨もうとおもった。

でも、俺はまだその時ガキだったんだと思う。

全中の大会が始まって数日、
決勝戦当日になった。

黒子っちに、一本の電話があった。

「はい 黒子です。荻原君ですか?」

何話してるんだろ…気になる。

その時。黒子っちは笑顔になった。

今まで辛そうな顔してたのに…

「はい!分かりました。全力を尽くします
決勝戦で待ってます!」

電話を終えた黒子っちは
どこかスッキリしたような顔で
俺に話しかけてきた。

「黄瀬くん!荻原くんが決勝戦で戦おうって
いってました。やっと約束が果たせそうです。
その前に準決勝勝ちましょうね!」

俺は嫉妬してしまった。
俺の方が黒子っちとずっと一緒にいたのに。
なんでそんな顔を荻原くんにはみせるんすか。

準決勝
相手の学校は去年大会であたったところだった
でも、今の俺たちの足にも及ばない。
強いかもしれないがそれ以上に俺たちが強いだけだ。

向こうの選手は手も足も出なくなっていて
イライラしていたのだろう。
そのイライラの的になってしまったのが
黒子っちだった。

「クソッ!!」

ガンッ!

「黒子っち!!」

相手は黒子っちにわざと怪我をさせた。
怪我をさせた奴を怒りで殴りそうになったが
止められた。

黒子っちは医務室で安静する様にと言われたが

「お願いです赤司くん 決勝だけは出させてください!」

「駄目だ。休んでいろ。」

「そうっすよ黒子っち!」

「僕の友達が出るんです。やっと約束を果たせるんです」

「それでも駄目だ。」

「…分かりました。でもこれだけは守って貰えますか。
絶対に真剣に試合をしてくださると。」

「わかった。」

「お願いします…」

「黒子っち…」

ガチャ、

黒子っちを寝かせ赤司っちと
医務室を出ると、
決勝戦であたる学校のジャージをきた
人が立っていた。

「黒子の友達の荻原です。黒子の様子を見に来ました。
入ってもいいですか?」

この人が…

「黒子は今安静にしていなければいけないし、
寝ているよ。そっとしといてあげて欲しい。

それに黒子は君と戦うのを楽しみにしていたよ。
でも出れなくなってとても落ち込んでいた。」

「仕方無い出すよ。
あんな事になって。
でも次の試合全力でやりますから。」

「あぁ。」

「じゃあ。次の試合で、」

そういって荻原くんは戻っていった。

「涼太。お前黒子と付き合ってるだろ。」

「やっぱ赤司っちにはバレてたかー」

「他の奴は気づいてないが皆黒子のこと好きだからな
気おつけておかないと誰かに取られるぞ。」

「えっ!そうなんすか!青峰っちならともかく、
紫原っちと緑間っちもすか!?」

黒子っちモテモテじゃないっすか!

「次の試合 ただ勝つだけじゃつまらないと思わないか?」

「えっ…」

「お前も色々溜まってるんじゃないか?
テツヤの負傷の事や、テツヤの友人の事とか」

「そうっすね。力の差を見せてやるっす。」

ただ嫉妬してしまっただけなのに、
俺は赤司っちのゲームに乗ってしまった。

そして、
その試合が終わったと同時に
黒子っちは退部届を出して皆や俺の前から姿を消した。


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あきゅろす。
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