ハニーキャット
7
突然の俺の登場に固まる一同。
それを見てからフンと鼻をならし、手近な奴の元に近づく。
…なんか俺、空気読めてない奴みたいに思えてきたかも。
でも、敢えて空気を読まないのが俺流だからいいか。
「ね!君たち」
「っ!?な、何だよ!アンタ」
「はぁ?俺のこと知らないわけ?」
目の前まで行くとハッと我に返ったように体をビクつかせる男。
つーか、俺を知らないとかどんだけだよ。
これでも校内牛耳ってる方なんだけど。
「ホント知らないの…?」
「知らないもなにも…」
「…あ、あっーーー!!?」
再度確認すれば分からないといった表情をして口を開いたが、少し後ろに居た一人が声をあげた。
うっさ!!いきなり大声出すなよ。
「あ、ああ貴方もしかしてハル先輩!?」
「そうだけど…」
動揺しながら本人かと確かめてきた。
それに対し、俺はさっきの大声で耳が痛くなったので不機嫌さを丸出しで返事をした。
やっと分かったか…つか、敬語つかえよな。
まぁ呼び捨てじゃないだけ良しとするけど。
「あぁ!!やっぱり…」
「えっ!?ウソ!あのハル先輩」
「わぁ…生ハル先輩だっ」
「何でこんな所に!?」
俺が“あのハル”だと気づいた事により喜びや驚きなどでざわつく。
フフン、この反応は悪くない。
1年とはあまり絡む機会がないから新鮮だし。
2、3年は会ったらすぐにヤらせろだからな。
1年坊主らの初々しい反応に気分を良くしているとフと目に入った。
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