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色彩学園
再びヒーロー参上?!

僕は壇上の上の人物を見て思わず目を見開いてしまった。

そこにはまるで、どっかの国の王子様みたいに格好よくて芸能人並のキラキラとしたオーラを放った美形さんが居た。

しかし僕はその美形さんに見覚えがあった。
今まで平々凡々、普通に生きてきた。そんな僕に美形さんの知り合いなんて居るハズもない。

あっ…茜も美形さんだけど…でも、茜とは違った美形さんだ。
茜は何とゆーか線が細く、美人な感じで…あそこに居る人は綺麗だけど線が細い感じじゃなくて…男ぽくてカッコイイ。
しかも大人ぽい色気みたいなものが漂ってるような。

そう、それは正にさっき僕を体育館まで案内してくれた東堂先輩みたいだ。

…って!?あれ?アレアレ??

あれ…嘘…もしかして、アレって…東堂先輩!!?

その姿を東堂先輩と認識した僕は何を思ったか勢いよく立ち上がり
人指し指を生徒会長こと東堂先輩に向けながら口をパクパクとまるで鯉のように開いたり閉じたりしていた。

「えっ?…し、紫音、どうした…??」

隣のみどりの声など聞こえない程に僕は驚き混乱していた。

な、なんで?!
なんで東堂先輩があそこに立ってるの?!
あれ…?もしかして、東堂先輩が生徒会長?
えっ?じゃあもしかして、東堂先輩がこの学園内で最も有名且人気者の生徒会長様?!
…って事は僕はそんなすごい人に案内なんてしてもらってたってこと!!?

端から見たらアホみたい格好で僕は普段使わない頭で色んな事を考えていた。

その時、咳払いが聞こえたと思えば…


「…そこの新入生…座ってください。」

そう。壇上の上の東堂先輩がさっきと同じく静かに、でも何処か冷たさを含みながら言い放った。

僕はその声でハッ!と我にかえる。
辺りからはクスクスと笑い声が聞こえてくる。

それを聞いて一気に今の自分の状況を理解した。
それと同時に顔が赤くなり体温が上がってくる。


な、何してるんだ僕はっ!?
いくら、さっき案内してくれた東堂先輩が生徒会長だったからって…。
あんな馬鹿まるだしの行動とるなんて…
皆見てたし、う゛ぅ…は、恥ずかし…。

僕は慌てて着席した。と同時に恥ずかしさで身を縮めた。


そんな僕の恥ずかしさなど無視をして式は進められていった。

「…それでは、新入生の皆さん、入学。進級おめでとうございます。学園に入ったからには…」


***
式中、隣のみどりが何か言っていたが今の僕は恥ずかしさでいっぱいになり。みどりの声など聞こえる訳がなかった。

そして僕が恥ずかしさで身を縮めている内に無事に終わった…



…様に思えた。が、それは間違いだった。

皆、紫音を可笑しく笑っているなかに、ある数名の人物達が紫音に嫌悪の眼差しや悪巧みを思い付いた様な怪しい微笑をした人物が居るなどとその時の紫音は、知る由も無かったのだった。



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あきゅろす。
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