[通常モード] [URL送信]

Emptiness

クラウンの血の匂いに意識がふらついている。

甘い匂いだな。

欲しい……。クラウンの首から目が離せない。

血に手を伸ばし、そっと触れた。触れた箇所が熱を持ったように熱くなる。

あぁ、このままじゃ―――おちる。

本当はこんなことしてる場合じゃない傷はそれなりに深い、はやく手当てをしてやらないと。

あの子どもの事だってどうにかしないといけない。

でも体は思ったように動いてくれない。クラウンの首筋を自分の顔に近づける。

何だか考えることがめんどくさくなっていく。

飲んでしまおうか―――飲む?

俺が、クラウンの血を?




[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!