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Emptiness

無理やり立つようにして、よりかかっていたドアから背中を離す。

自室のすぐ隣の部屋にノックもなしに入り、部屋の主がいるであろうベットまで歩く。

よすぎる寝相で布団どころか髪すら乱れていないこととか、枕に散らばる綺麗な金髪とか安らかな寝顔とか、全てにムカついたため布団ごと引きずり落とした。

「ってぇー。何すんだよ帝(ミカド)」

頭をさすりながら眉をひそめるクラウンを上から見下ろす。開かれた青い目がこちらを睨んでいるが怒りたいのは俺のほうだ。

「何すんだ、は俺のセリフだ」



「んぁ?……あぁ」

クラウンは胡坐に座りなおして少し考えるそぶりを見せたあと楽しそうに笑って頷いた。

「気に入った?」

「ふざけるな。何だあれは」

「何って?プレゼントだよ……帝がそろそろ限界かと思って」

ニヤリと意地悪そうに口を歪めたクラウンに思わずため息が漏れる。


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あきゅろす。
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