小説(人形話)
プロローグ.2 頑張ろう
男は快活な笑みを浮かべていた。
・・・いいものを見つけた。
今日は天気もいいし、私はとても上機嫌だ。
窓越しに女の子が二人いた。
一人は椅子に座って、一人はその子の髪を櫛でとかしている。
私はそのかわいこちゃん達に手をふった。
彼女達が私に手を振りかえしてくれたかは、視界から外れてしまったのでわからなかったが、そうしてくれたことにしよう。
青天の、群青に近い青い空の広がるこの町は美しい。
石畳の蛇行。
赤い煉瓦の壁。
汽車の黒い煙。
私はつくづくこの町が好きだ。
今日もいい日になりそうだ。
さぁ、仕事を頑張ろう。
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