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情報屋、やってます。
衝撃的告白 1
学校からの帰り道、ファミレスの前の花壇に見知った顔を見つける。

「あ、透哉」
「相田さんやないの。今日は一人なん?」

相田正行はこうやって時々俺を待ち伏せしてる。
まぁいつもは櫻井弘人も居るんやけど。

「おぉ。ちょっと、あの…またファミレス、いいか」

「日本語おかしいで。ファミレスいいかてどういう意味や」

「あっと、あー、」

「ふはっ!ちょびっと意地悪しただけやん。お茶のお誘いやろ?」


「意地悪とかっ…かわぃ…」


「はい?」

おぞましい単語が聞こえた気がしたけど、無視してええかな。

てか無視以外選択肢ない。

「なんでもない!うん、お茶、お茶しよう!」

「…ええよ」

「あ、それと、」

「ん?」

「"マサリンさん"て…やめちまったの?」

「なんや、気に入ってたん?」

無言でカクカク首をふるアホ。
マサリンさんが嬉しいとかどないやねん。

「ほな行こか、マサリンさん」

「…!!」


相田正行に続いてファミレスへと入ると、お馴染みの店員さんが出迎えてくれた。
ははー、あからさまにヤな顔されたー。
…そらそうか。
でも基本的にいじめてるのは櫻井弘人で、俺結構優しくしたってる思うねんけど。

「いらっしゃいませ。2名様でよろしいですか」
「はい」
「席にご案内致します」

この前と違て、喫煙席のすぐ隣やった。
くっさ、タバコくっさ。
俺実はタバコあんま好きやない。
体に悪いし無駄に煙たいし。
いいことないやん。

そして今日もガン見やな、相田正行。

「あ、お姉さん、俺アイスレモンティーで」

相田正行は……なんか注文どころじゃなさそうや。
今日は櫻井弘人いてへんからな。
俺が頼んどいたろ。

「あとアップルジュース一個頼むわ」
「かしこまりました。ご注文以上でよろしいでしょうか」
「うん、オッケーオッケー」
店員さんがペコリと礼をして戻っていく。めっちゃホッとした顔やった。

「で?なんか話あるんやないの?」
「え、あ、あぁ…」
ぼけーっとしすぎ。
「あ、昨日…メール返信してくれてありがとう」
「別に普通やろ」

昨日の朝、相田正行から"おはよう(^o^)/ 今日もよく晴れたな"てメール来てん。
顔文字まで使て何を伝えたかったんかいまいちわからんかったけど、メールきたら返すんが礼儀や。

"おはようさん。空よお見てみ、一面の曇り空やで。朝っぱらからささやかな笑いをありがとう"
って返したった。ほんま何を見て晴れたなんて言うたんやろな。

そのあと2、3回やりとりして終わったんやけど。
まさかあのメールごときで礼を言われるとは。

「え、まさかそれを言いにきたん?」
「あ、いや、違うんだっ…えと、」

「あー、お姉さんありがとう」
運ばれてきたアップルジュースを相田正行の前に置いて、俺の分のレモンティーを一口飲む。
んー、微妙な味。


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