理解不能 2 「雷斗、食い終わったぜ!」 「遅ーい」 皿を持って立ち上がる。 「閑、はいこれに乗せて!これお前の分だから」 「おー」 だいたいよそい終わったのを見計らって俺も皿を差し出す。 「頼んだ」 「…ん」 お、よかった。 普通によそってくれてる。 「ありがと」 俺が礼を言うと、バカ瀬のやつまた顔反らしやがった。 何こいつケンカ売ってんの? ねぇ、これ買うべき? いやでも、結構多めによそってくれたしな…。 あ、まさか焦げたのとか寄越してきた系か? んー、見る限りそんなのは見当たらないけど。 「よし、閑!あとは俺にお任せあれ!」 「ああ、頼んだ」 なんでやまとにはそんな素直なんだよ! かっわいくねぇなぁ!! まぁいいや、肉食おう。 イスに座ってまた肉を食べる。 バカ瀬はやっぱ黙々と食ってて、うまいのかどうかもわかんない。 「バカ瀬、肉まずいの?」 「あ?いつそんなこと言った。普通にうめぇよ」 「だったら何か言えよ、わかりづれぇ」 「なんでてめぇに意思表示しなきゃなんねぇんだ!」 「い"っ!!」 すね、すね蹴られた…! クッソ痛ぇ…! 俺別にそこまで酷いこと言ってなくね!? まぁ確かにちょっとウザかったかもしれんけどぉ! でもさ、 「蹴ること、ねぇだろ…!」 しかも、すね。 弁慶でも泣くような所だぞ!? ちくしょー、鬼かこいつ!! 痛すぎて肉どころじゃねぇし。 「うっせぇ、避けねぇのが悪い」 「理不尽すぎるわ!」 不意打ちな上にテーブルで足見えないし! 避けろとか無理に決まってんじゃん! ありえねぇ、こいつ。 「またお前らケンカしてんのー?」 「今回は全面的にバカ瀬が悪いから!」 「はぁ!?てめぇがうっぜぇこと言うからだろうが!!」 「あー、もう雷斗、早く焼きにこーい」 「そーする!」 こんなやつと肉食ってられっか! ああ、マジうっぜ!! 好きな子っていじめたくなるよね、わかるわかる [*前へ][次へ#] [戻る] |