理解不能
3
「隠し事はよくないぞ、雷斗!」
「あー………ちょっと、絡まれてたとこを、助けていただきまして……」
「俺は詳しい情報が欲しいなぁ」
「………一人で、泳いでたんだけど…大学生二人に…………あー、無理!これ以上言ったら俺のプライドが崩れ去る!」
「えええ!?」
大学生二人に何なの!
プライドが崩れ去るようなことって一体何だ。
んー、雷斗はイケメンさんだからなぁ…。
「襲われた?」
「………………………」
雷斗は両手で顔を覆って俯いた。
あれ、当たってしまったパターンか。
「で、そこを閑が助けてくれたわけね」
閑、これは一気に好感度が上がった感じだぞ。
てか、雷斗襲われたのかよ。
あんま一人っきりにするのよくねぇな…。
……ん?一人っきり?
閑と一緒にいたんじゃないの?
「なんで一人で泳いでたのよ」
「いや、バカ瀬が濡れるのヤダとか言って」
ばっかやろぉ閑ぁぁああ!!
なんで!?なんで雷斗と一緒に泳がねぇの!?
俺のはからいはどうなったんですかぁぁああ!!
「前途多難、だな…」
「ん?」
「いや、何でも…」
てか、閑さすがに雷斗への恋心なるものは、認めてるよね?
ちゃんと自分が雷斗好きだってわかってるよね!?
わかってなかったらもう、どーしたらいいのー…。
もうちょい閑の目の前で雷斗にセクハラ仕掛けるか…?
そーすりゃ嫉妬とかすんだろ。そして自分の恋心に気づくだろ。
まあ、雷斗へのセクハラ俺結構好きだしね。
たくさんやってやろーっと。
雷斗も雷斗で、別にマジで嫌がってる感じはしないし。
調子乗って結構際どいとこまでやったことあるけど、意外と大丈夫だった。
もうちょい引かれるかなぁって思ったから、ちょっとビックリした。
雷斗何気男同士のそういうのに抵抗ないんだよね。
………うーん、なぜだ。
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