理解不能
2
…ー堤原やまとsideー…
「らいとぉー…ゲーセン行こぉー?」
「気持ち悪い伸ばし方すんな。行かねぇよ」
「もう30分も勉強したー」
「まだ30分しかしてないー」
ただいま雷斗の部屋で勉強中。
くぅぅ…勉強疲れた!無理!!
「雷斗、恋バナ!恋バナしよう!」
「女子か」
「さてさて雷斗くんや。閑くんとはどんな感じかね」
「なんで恋バナにバカ瀬が出てくんの」
実は閑を今回誘わなかったのは、一回雷斗の話をしっかり聞いときたかったから。
まぁ、雷斗に怪我させたのはよろしくないが、それでも俺は二人がくっつくように応援してるわけでして。
そろそろ二人にも進んでもらわにゃいけないかなと思う。
てか俺がなんか耐えられない。もう、じれったくてじれったくて。
「真面目な話、どうなわけ?」
「……別に、なんも変わってないし」
「まだ閑のこと嫌いっつーこと?」
「…………………」
おや?おややや?
雷斗は俯いて黙り込んでしまった。
「どーなのどーなの?」
「…嫌い、とかは、思わなくなったかもしれない」
「お」
これは、明らか進歩じゃね?
「またそりゃどーして」
「……あいつにも、いいとこは、あるのかなぁ…みたいな…」
「いいとこ?」
「……あー、もう、バカ瀬の話はいいだろ!やまと、やまとはどーなの?」
「俺は特になんもないかなー」
狙ってる子とかもいないし。
なんか最近自分の恋愛とかどうでもよくなってきちゃった。
中学の頃遊びすぎた反動だな…。
彼女とかマジいらねー。
めんどくさいだけだわ。
まぁいいさ。
雷斗と閑をくっつけるのに専念できるわけだからね。
「ナンパは失敗?」
「………………ああ、海のあれか」
「え、何その忘れてました的な顔」
「いや、別に俺彼女欲しかったわけじゃないし」
「あれ、違うの」
「…………」
二 人 っ き り に し て や っ た ん だ よ !
気づけ!!
「あー、あれだよ……目の保養…」
「へぇ…」
へぇ…って!マジで気づいてねぇのな。
「てか、その間二人で何してたのさ」
「………………………別に…何も……」
「怪し!間が怪し!!」
「いや、………」
くっ、なぜナンパなんかしに行った俺!
こっそり影から見てればよかった!
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