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理解不能
お前なんかごめんだ 1
毎週水曜日にあるロングホームルームの時間。
つっても、高校入学したばっかだからまだ4回しかやってないけど。
今日は何すんだろ。

桑田センセーが教卓の前に立って話をしている。
桑田センセーは俺らの担任で、教科は数学担当。
ベテランって感じで、教え方は上手いと思う。
でも、ちょい厳しいのがめんどくさい。

「実は近々ホームルームデーがあってな、まぁクラスの親睦を深めようってのが目的だ。このクラスはバーベキューに行く予定だ」
ふーん、バーベキューねぇ。
もう入学して1ヶ月経ったし、だいたいクラスのやつの顔と名前は覚えた。
まだ話してない人と話すいい機会かもしれない。

「そんで、1班4人から5人程度のつもりなんだが、メンバーはどうする?自分たちで決めるか?」

「おー、そーしよ!」

俺の友達であり代表委員でもある堤原やまとが答える。

「あー、じゃあこの1時間使って班決めてくれー」

そう言って桑田センセーは教卓のとこにあったイスにドカッと座った。

それを合図にみんながわらわらと席を動き出す。

例によってやまともこっちに来た。

「雷斗っ雷斗っ!他だれと組むー?」
あ、俺羽山雷斗って言いマス。
「テキトーに数合うとこでいんじゃね」
「うわー、これだからテキトー人間は」
やまとは中学一緒だったから、その流れで友達になった。
こうやって話すようになったのは高校になってからだ。

もう何でも積極的なやまとは、誰か一緒に組んでくれそうな人を探し始めた。
「だーれか、俺たちと一緒に組もうぜー!」

「悪ぃやまと!こっち人数ピッタシ」
「マジかーい」
「こっちもー。ごめんな、やまと、羽山」
「うあー、残念」
一応俺の名前も呼ばれたから、気にすんなと返しておく。

「どーする雷斗」
「まぁいざとなったらバラけりゃいいだろ」
「うひょーん、冷たいっ」
「はいはい」

ぐるっと教室を見渡しても、だいたいみんな決まったみたいで、マジでバラけて4人のとこに入れてもらうしかないかも。
いやぁ、でも女子ばっかのとこは避けたいかな。



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あきゅろす。
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