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哀色
後悔と、
優にキレて部屋を出た後、俺は親衛隊のやつの部屋を訪れ、そいつを激しく抱いた。

浮気をしたのは、これが初めてだった。

生徒会の仕事が忙しく、心身共に疲れていた。
欲求も溜まりに溜まって、もうそろそろ発散しないとヤバイと思った。
でも、ダルいなんて理由で断られて、頭にきた。

そこで親衛隊のやつを使って、性欲処理と八つ当たりをしたわけだ。

その時は大分すっきりして、後始末もせずにそのまま寝てしまった。

しかし、朝起きてみれば、残っていたのは後悔と優に対する罪悪感。

横にいたのが、優ではなく名前も知らない親衛隊のやつだったことに、少なからず動揺した。

もしも、これが優にバレたら、どうなる?

きっと、俺たちの関係は終わる。

よく考えれば、昨日確か優は風邪をひいてると言っていた。
だったら、断られて当然。
それに腹を立てるなんて、理不尽にもほどがある。
しかもその上、浮気までするなんて。

別れを告げられる未来が、俺の脳にはありありと描かれていた。

「無理だ…」

別れるなんて、無理だ。嫌だ。

もう、逃げるしかない。

このことを包み隠さず話して、誠心誠意謝るのが、一番いい方法だろうとわかってはいた。
でも、もしかしたら、逃げ切れるんじゃないかという、一抹の希望も同時に見出してしまっていた。


しかし、どんなに逃げても、やはり噂は広まるものだ。
俺が親衛隊のやつを抱いたという噂はあっという間に広まり、恐らくはすでに優の耳にも届いただろう。

あれ以来、優とは顔を合わせていない。
というか、俺が意図的に避けてる。

昼は生徒会室に閉じこもり、夜は親衛隊の誰かの部屋に泊まる。

そして親衛隊のやつにしつこくせがまれ仕方なく抱けば、やはりその噂は校内に広まり、収集がつかなくなった。

戻れないところまで、来てしまったんだと思う。


もう別れた方が優のためだ。
正直俺も、この逃げ続ける生活に辟易していた。
いい加減、終わりにするべきだ。
わかってる。
わかってるけど、中々決心をつけきれない。

だって、このまま別れたら、本当に優との縁は切れるかもしれない。
付き合ってればまだ、優とつながってられる気が、するんだ。











君と見た景色は、どんな色だったっけ



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