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短編(戦国BASARA)
業火の中で(女主/明智)


・最初からグロ注意
・通常運転すぎる冷眼下敢
・織田軍逃げて、超逃げて

…以上の項目を見て嫌な予感がした方、全力でブラウザバックを薦めます











もう逃げる人は逃げましたか?

それでは。


















「…ど…、して…」

空を覆う黒煙。
巻き上がる火柱。
地に横たわる、骸、骸、骸。

女主人公の目の前に広がる光景を表す言葉は、そう。

“地獄絵図”

「…う、ああっ…」

鼻を突くような鉄臭が辺り一面に漂う。
転がる骸は皆、あちこちを鋭利な刃物で抉られたようになっている。

どうして、こんな。

女主人公は中国の平定に向かうのだと言う弟を見送りに、この京にある本能寺に来ていた。
先立って向かった者達の戦果を、意気揚々と話してくれていたのを覚えている。

それなのに今、足軽や家臣達だけでなく、

「…の…ひめさま…、のぶな…ま…!」

無残に切り捨てられた、朱い海に沈む、己が主の姿。
ギヤマンのような、虚ろな眼と視線がかち合った。


"逃げなければ"


そう、何かが己に告げた。
その声に従わなければ、という漠然とした思いに女主人公は身を任せた。






走る、走る、走る…。


梁が焼け落ちて塞がれた場所も多い。
その中で、外へと続く通路を微かな記憶から手繰り寄せる。
女主人公はまろびつつも足を止めない。
逃げて、誰かに知らせなければ――
その思いが彼女を駆り立てていた。









粘り気のある熱い空気に、喉が干されてゆく。
膝が笑い、息も絶え絶えになった頃。
不意に何かに正面からぶつかりよろけてしまった。
しかし、

「大丈夫ですか?女主人公さん」

女主人公の体は青白い肌と、同じくらい白い髪の持ち主に支えられていた。

「あけ…ち…殿?」

彼は何故か、燃え盛る周囲から切り離されたかのように涼やかだった。
彼の姿をみとめた女主人公は、ハッとして言った。

「た、大変です!向こうで信長様や濃姫様たちが!!
 弟もいなくて……っ!?」



その時、女主人公は見てしまった。




「おや、」




男の背後の亡骸。




腹を割かれ、


目は抉り出され、



臓物を撒き散らした


それ。




「信長公と帰蝶がどうかなさいましたか?」




今まで見たどの遺骸とも異なる、




「そうそう、」




特徴的な前後で結った髪、



「貴女の探し人は…」




傍らに打ち捨てられた弓矢。




「…此方ですか?」






彼女の " 弟 " だった筈のモノを。












「っ、おえっ…!」


女主人公はその場に崩れ落ち、せり上がるのを吐き出した。
それを気遣うように、男もまた膝をつき女主人公の背をなぜた。
いまだ彼女の眦からはボロボロと涙が零れ、その白い面を濡らしている。

それを見た男は、おもむろに立ち上がった。





「貴女を不快にさせるコレなんて、こうしてしまいましょうか」

そう言って、

ザシュッ  ドカッ

「っ!?」

明智は、ソレを斬りつけ蹴飛ばした。
ぐちゃり、と肉片が叩きつけられる音がする。


「あれだけ痛めつけたというのにまだ懲りずに刃向かうとは…なんとも憎たらしい餓鬼だ」

そして、彼はゆっくりと女主人公の方を振り返った。


「ひ…っ!?」


身を竦める女主人公の腰を引き寄せ、その首に手刀を入れる。

ぐらり。

制御を失った躰は、そのまま明智の胸へとなだれ込んだ。






「…やっと、ですね」


明智の口元が歪な弧を描く。
その胸中は歓喜に湧いていた。


「ここまでした甲斐がありました」


手に入れた。
ずっとずっと、欲していたモノを。


「逃がしませんよ…」


双の腕で閉じ込めるように、明智は女主人公を抱きしめた。


薄く空が白む頃、餓えた獣が嗤った。












〜あとがき〜

こんばさら、暦です!
初BSR夢がまさかの明智で本能寺とかwww
しかも病んでやがるwww
マジサーセンwww

あ、言っておきますが暦は蘭丸嫌いなワケじゃないです。
誤解しないでくださいね!!←


あとは史実本能寺の変について、ちょこっと解説をば。

1582年、中国で毛利相手に戦っていた羽柴秀吉の援軍に向かうため、
京都本能寺に宿泊していた織田軍。

日中は公家や博多商人らとの宴を開いていたそうで。

それが6月2日の早朝、
1万3000の明智軍に囲まれ僅かな手勢で戦うも最期は蘭丸達とともに信長公自害。

二条御所にいた嫡男信忠も同時に攻められ同じく自害。

当時既に家督を引き継いでいた彼の死により、織田政権は崩壊っと。


ここで小話

・燃える本能寺から衣を被って逃げた女性達がいたことから、信長生存説があったり

・明智の動機には自分の処遇に対する不満、母親を殺された(も同然)ことに対する恨みとか諸説あり

・蘭丸のお兄ちゃん、森長可は後に別の戦で池田恒興と戦死するよ!


…こんな感じですかね?
うろ覚えなんで、間違ってても気にしないでくださいね?
壁|・ω・`)チラッ



…話を戻して。

この話の前日談みたいなのも書こうかなぁ、とか思ってるけど

需ww要ww無wwさwwそwwうwww

まあ、それでも書きますがねwww

ではここらでそろそろお暇しますか。

それでは皆様、

“貴女の旅路に幸多からんことを”!!

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