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白いブランコ
札幌市清田区平岡の、ひっそりとした山の中に、「白いぶらんこ」というところがあります。
コンビニで売っている、怨霊地図、みたいなのありますよね?それの北海道版にも何度か乗っていました。
地元ではかなり有名な心霊スポットです。
噂によると、そのぶらんこは、山をまた少し上に上がったところにあった家の、子供が愛用していたものらしい。
その家族は一家心中したという話です。
そこに、私が高校一年生の時、私と、当時付き合っていた彼氏と、彼氏の男友達と私の女友達の四人で夜十二時過ぎ頃行ってみました……。
山といってもそんなに深い山ではないが、とにかく暗い……。
すぐ下は家が数件建っているのに、この山は外灯が点々とあるだけ……。
三コ目の外灯を越えた辺りに……。
左側を見る……。
あった!!
ぶらんこというよりも、錆びた鉄といったかんじ……。
真っ暗な森の中で白く浮かび上がる、M字型になったぶらんこは不気味でした。
その隣に大きな木が一本だけ枯れているのも印象的だった……。
そして、それを見て、うちの馬鹿彼氏が何を思ったか、ぶらんこを蹴りながら「ばーか!ばーか!」と叫びました。
馬鹿はお前だよ……と呆れていると、子供の泣き声が上の方から聞こえたのです。
それを聞いたのは、私と女友達だけでしたが……。
一気に怖くなって、泣きながら一目散に駆け出したんです。
その後から馬鹿彼氏と男友達も、追い掛けて来ました。
帰り道……みんなチャリでしたが、男友達のチャリがいきなりパンク。
私の肩が猛烈に痛みだす。
彼氏はヤンキーに絡まれる。
女友達は夜抜け出したことが親にばれる。
何か関係あるのかないのかはわかりませんが……。
そんなことがあったっていう話です(笑)
二回目にここを訪れたのは社会人になって一年も経っていない頃……。
秋くらいだったかな……。
私と、同期二人で車で行ってきました。
前に行ったときも既にM字状態になっていましたが、今回は更にひどく、もうぶらんこの形でもなかった。
まああれから三年は経っているし……。仕方ないかーと、そこに車を止めたまま三人で話していたんです。
少しして……。森の中から足音が聞こえてきました。
パキッ……
パキッ……
草や枝を踏みながら、近づいてくるようです。
三人で顔を見回し、テンパりました。
「えっ?!何!?なに!?やだーっ!」
足音は一つじゃない。
明らかに何人かが車の周りに、近づいてくる気配がある。
パキッ…
パキッ…
「早く車出してよー!」
「わ…わかった!」
何故かバックしてしまう車。
「何やってんのさ!早く早く!」
パキッ…!
間一髪のところで車がまともに動き出す。
有り得ない恐さだった。
帰りは恐さを紛らわすため、三人でドリカムの曲を大熱唱しながら帰りました。
マジ恐怖でしたわー(涙)
美優さんより
2005,8
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