復活BLDSS 3 正直、雲雀は辞めた名前のことなど忘れていると思っていたのに、そうじゃなかったことが妙に嬉しい。 こうして二人で居ると、半年前に戻ったような気分になった。 「あの時は…突然辞めて、すみませんでした」 「別に。君ひとりが辞めたって、風紀委員としてはそんなに困らない。ただ――」 「そう、ですよね。すみませんっ」 何かを言いかけた雲雀の言葉を遮り、早口でそう告げる。 これ以上は何も聞きたくなくて、ドアの方へと駆け出した。 早くここを離れたくて、雲雀の前から消えたくて――。 「待ちなよ」 なのに、低い声と共に捉えられた腕はびくともせず、止まらざるを得なかった。 何を言われるのか、と怖くもあったが、握られた腕が温かく、つい、このままで――なんて思ってしまう。 「な、なんですか?」 「確かに委員としては困らない。だけど、僕個人としては困るんだ。君が居ないと…」 そんなことを言われれば、変な期待をしてしまう。 雲雀が自分を恋愛対象として見てくれないことなんてわかりきっているのに――。 「僕…ヒバリさんが好きなんです。先輩だからとか…憧れとかのじゃなくて…恋愛の意味で。こんなの…気持ち悪い、ですよね。すみません。ずっと…言わないって決めてたのに。もう、限界なんです。ずっと…好きだったんです」 [*前へ][次へ#] [戻る] |