庭球BLSS
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部活も終わり、人っ子一人居なくなった立海大付属中テニス部の更衣室からは卑猥な音が響き渡っていた。
その中心で甘い声をあげる柳生比呂士は、普段部員が座って話したりしている長椅子に手を付き、前のめりになっている。
服は乱れ、かろうじて腕に留まっている状態。
「あっ、ふっ…んぅ」
髪を振り乱し、眉をひそめる柳生の後ろでは、同じテニス部レギュラーの仁王雅治が興奮気に腰を打ち付けていた。
その動きに連動し、柳生がもたれかかっている長椅子がガタガタと地団駄を踏んでいく。
中学テニス部の更衣室という場所には不釣り合いな性行為が、今まさにここでは行われていた。
まだ中学生──それも男同士の彼らがこんなことをしているなんて、誰も想像しないだろう。
「柳生、気持ちええじゃろ?」
服がはだけているせいで露になった柳生の背中にちゅっと口付け、吐息混じりの声で問い掛ける。
ジェントルマンの柳生はいつもクールに振る舞っているから、こういう時こそ羞恥を捨てた素直な言葉を聞いてみたいのだ。
「は、い…もち、い…ですっ」
息があがって上手く発せられない中、小さなその一言を必死に紡いでいった。
「好いとぅよ、柳生」
はっきりとではないが、確かに「気持ちいい」と言った柳生の言葉は仁王を喜ばせるには十分すぎた。
そして、彼に言わせてばかりではフェアじゃない、と仁王も愛の言葉を囁いてやる。
*END*
*あとがき*
誰も居ない教室とかって結構ヤりそうですよね!←
執筆:2010/11/26
神奈樹じゅん
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