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企画

クリスマスの夜、王様達が主催したクリスマスパーティーに出席した伊藤啓太は部屋に戻って、ベッドに身を沈めた。
パーティー自体は楽しかったが、そこに啓太の望む人物の姿はなかった。

「今日は会えないのかな…」

恋人である中嶋英明は普段から生徒会の仕事が忙しい人だ。
それはクリスマスだってかわらない。
現に昨日のイヴも啓太を放っておいて仕事をしていた。

だから、せめて今日だけは会いたかったのだが、そのクリスマスもあと一時間もしないで終わってしまう。
なんだか空しくなって、啓太は早く寝ることにした。


「…太、啓太」

「ん、ぅ〜…?」

あれからどれくらい経っただろう?
啓太はすっかり眠っていたらしく、自分を呼ぶ低い声に眼を覚ます。
ぼんやりとした視界の中で見えたのは、不機嫌そうな中嶋の顔だった。

「な、中嶋さん!?」

驚いて飛び起きれば、中嶋の手が啓太の頭に添えられ、啓太は動きを止めてしまう。
啓太が固まっていれば、その唇に中嶋のそれが重ね合わされた。
突然のことに眼を見開くが、そんな啓太を他所に、中嶋の舌が口内に捩じ込まれる。

「ん、ふっ…ぅっ」

「っ…啓太、丹羽とのパーティーは楽しかったか?」

唇が離されたかと思えば、突然そんなことを聞かれ、啓太はきょとんとした。
正直、中嶋の居ないパーティーのことなどあまり記憶になく、どう答えていいかわからない。
でも、変なことを言って中嶋を誤解させるより、素直な気持ちを言えばいい、と思い、啓太は口を開いた。

「中嶋さんが居なかったから、正直よく覚えてないんです」

「それは俺への告白と受け取っていいのか?」

「え?…あっ、いや、そういう意味じゃなくて…。でも、そういう意味…かもしれないです」

中嶋の言葉に慌てて否定するが、自分でもよくわからなくて、結局は曖昧な答え方になってしまう。
確かに今のは告白のようにも聞こえるが、啓太自身はそんなつもりは全くないのだ。

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あきゅろす。
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