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サブBLSS
俺以外に触らせるな!(和啓)
切甘エロ

たまたま行った生徒会室。
たまたま王様がサボっていた。
たまたま中嶋さんと二人きりになった。
全てはたまたまから始まったこと。

「ちょっ…中嶋さんっ。やめ…」

壁に追いやられ、腕は頭上で中嶋に固定される。
もう片方の空いている手で啓太の昂りを弄り、その反応を楽しんでいた。
それが嫌で、啓太は必死に抵抗しようとするが、力の差で捩じ伏せられてしまう。

「か、ずき…」

無意識に和希に助けを求め、その眼からは涙を流していった。
早く助けてほしい。
でも、こんな状態を和希にだけは見られたくない。
そんな複雑な想いが啓太を襲っていた。

「いいのか? 遠藤を呼んでも。見られて恥ずかしいのはお前だぞ」

「っ…」

そんなことはわかっている。
その上で、和希が助けに来てくれることを願っていた。

「啓太? いるのか?」

啓太の気持ちが通じたのか、部屋の外から恋人の声が聞こえ、体を震わせる。
今ここで声を出せば、この状況からは逃れられるだろう。
でも、和希にはこの姿をさらしたくはない。

「っ…ず、き…」

わかっていても、やはり求めてしまう。
啓太は乱れる息の中、彼の名前を何度も繰り返した。

「和希、和希…ずき…か、ずき…」

「啓太!?」

中から聞こえたいつもと違う啓太の声に、和希は慌てて生徒会室のドアを開ける。
そこにはまさに今、中嶋に襲われている啓太の姿。
和希はすぐさま駆け寄り、中嶋の腕から啓太を奪い取った。

「中嶋さん! 啓太に何してるんですか!!」

明らかに怒りを剥き出しにした和希の声に、啓太はびくりと体を震わせる。
だが、責められている当の本人は平然としていた。

「何って、見てわからないわけじゃないだろ? なんなら説明してやろうか?」

「っ…」

「か、和希…行こう」

何も言い返せずに眉をひそめる和希の腕を引っ張り、啓太は生徒会室を後にした。





寮の自室まで行くと、未だ顔を強張らせた和希を中に招き入れる。

「あの…和希? ごめん、な」

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