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サブBLSS
Hな検査(玉ぬ)
甘エロ/身体検査

長い一日がようやく終わり、鵺野は帰宅準備を始めた。

「は〜、疲れた」

職員室を後にし、廊下を進んでいく。

頭の中で今晩は何を食べようか、などと思い浮かべていると、保健室の前を通りかかった。
自然と足が止まる。

(玉藻…)

今日は玉藻が保健室に居るのは分かっていた。

何か声を掛けようかと思い、ドアに手を伸ばす。
だが、触れる寸前で戸惑ってしまった。

(いくら恋人だからって…何を言おうというんだ、俺は。…それにもう帰っているかもしれないのに…)

早く帰ろうと、再び足を踏み出そうとした。
その時──。

「鵺野先生」

後ろから聞き慣れた声が聞こえてきた。
その瞬間、胸の鼓動がどくんと脈打つ。

ゆっくりと足を動かして身体の向きを反転させた。

「玉、藻…!」

眼に映った人物に少し驚いてしまう。
そう、目の前には腕を組んで立っている玉藻の姿があったのだ。

「何をやっているのですか?」

「帰るとこだ…」

「では、少々付き合ってもらいましょう。…さ、保健室へ入って」





保健室の中に入ると、後ろで玉藻がドアを閉めた音が聞こえてきた。
同時にガチャという音も。

「玉藻?」

嫌な予感がして身体を後ろに向けた。
すると目の前には玉藻の姿。

嫌な予感ほどよく当たるもので──。

その手はドアの鍵に触れていた。

今の音は玉藻が鍵を閉めたものだと、鵺野は嫌でも気付いてしまった。

「お、おおお、お前っ! なんで鍵閉めてるんだー!」

「邪魔が入るといけませんからね。…さ、あちらへ」

手を伸ばし、奥を示した。
その先には──ベッド。

「玉藻…?」

「折角ですから身体検査をしてあげましょう」

抵抗する暇もなく鵺野の腕は玉喪に掴まれていた。



そのままベッドに連れてこられた鵺野はされるがままだ。

身体をベッドに押し倒され、視界がぐらっと揺らいだ。

「ちょっ…玉藻! 何をするんだ」

「何って、身体検査ですよ」

さも当たり前とでもいうかのように玉藻は言ってのけた。

だが、彼の身体検査はただの身体検査では終わらない。
彼をよく知っている鵺野には分かっていた。

ベッドに倒れた身体を勢い良く起こし、口を開く。

「嫌だ! お前なんかに身体検査してもらわんでいい」

きっと最後には足腰が立たなくなる状態になる。
しかもここは学校という神聖な場所。

それだけはなんとしても阻止したい、と鵺野は頭を捻らせた。

どうしたらこの場を切り抜けられるのだろう?

いくら考えてもそんな方法は浮かんでくる気配がない。

「鵺野先生。まず、身長からにしますか?」

腕を組んで頭を悩ませていると、そんな鵺野を黙って見ていた玉藻が口を開いた。

これからしようとしていることを思い浮かべれば、自然と笑みがこぼれる。

「なんか嬉しそうだな、お前」

玉藻の喜ばしそうな表情に気付いた鵺野は身の危険を案じた。

眉間に皺を寄せ、明らかに怪しむような眼で玉藻を見据える。

その視線に戸惑うことなく、玉藻は手を鵺野の肩へと伸ばした。

嫌なら振り払えばいいのだが、鵺野にはそれが出来ないでいた。

何故なら、玉藻は今から自分を抱こうとしていることに気付いているから。

彼が何も言わなくても肩に置かれた手や彼の表情からひしひしと伝わってくるのだ。

案の定、玉藻は軽く置いているだけだった手に力を込め、鵺野を後ろに押した。

その瞬間、鵺野の視界がぐらっと揺らぐ。
その身体は大きく後ろへと傾き、ベッドに勢い良く倒れ込んだのだった。

「っ、わっ…」

油断していたのに、いきなり身体がバランスを崩したものだから、鵺野は思わずそんな声を発してしまった。

後ろはベッドなので身体に衝撃はなく、倒れた鵺野の身体は柔らかい布団で支えられている。

衝撃的に瞑ってしまった眼を開けば、そこにはいやらしい笑みを浮かべた玉藻が居た。

「た、玉藻?…えっと、とりあえず退いてくれないか?」

最後の悪あがきをしてみる。

無理して笑顔を作ってみるが、内心はハラハラしていた。

「退くわけないじゃありませんか。これからあなたを頂くんですからね」

言葉と同時に鵺野の身体を脇から胸にかけてゆっくり指を這わしていく。

布越しに伝わる指の感触に頭がぽーっとしてきた。

「玉藻…」

こんな場所ではダメだと分かっているのに、身体は既に玉藻の虜となってしまっている。

「これ、邪魔ですね。脱ぎましょうか」

シャツの胸元辺りに手を触れ、鵺野の耳元でそう問い掛けた。

玉藻の息が耳に吹きかかってくすぐったい。
だが、それ以上に下半身の方が反応してしまった。

「ぁっ…」

鵺野はどくんと脈打つ自身に小さく息を漏らす。
そこは既に大きく、ズボンにテントを張っていた。

「おや?」

彼の上に馬乗りになっていた玉藻はすぐに鵺野の下半身に気付いたようだ。

「胸を少々弄っただけでもうこんなにしたんですか?」

昂ぶった鵺野のモノをズボンの上から触れてやると、鵺野の顔が少し歪んだ。

そんな彼を面白がるかのように、玉藻はそれを上下に扱き始める。

「や、ぁ…玉藻…ふっ…」

玉藻の手の動きに頬を赤く染めた。
熱が下半身に集中する。

だが、布越しの愛撫にもどかしさを感じ、鵺野は自ら腰を動かしていた。

そんな鵺野の行動を見れば、少し意地悪をしてみたくなる。

「自分から腰を振って…。どうしてほしいんですか?」

わざわざ聞くまでもなく、彼が何を訴えているのかなんて、玉藻には分かり切っていた。

だが、それを鵺野自身な口から言わせたい。
そう思ってわざと分からないふりをして問い掛けたのだ。

「っ…わって…」

鵺野は羞恥を必死に堪えてそう呟いた。
聞こえるか聞こえないかの小さな声。

だが、玉藻の耳にはしっかりと届いていた。

どんなに小さな声だって、私が鵺野先生の言葉を聞き逃すことはありません。

何故なら、それほど彼を愛しているからだ。

人間の愛というものが分からなかった私にそれを教えてくれたのは他でもない彼なのですから。

「では、服を脱ぎましょうか」

正直、玉藻も我慢の限界だった。

これほど淫らな恋人の姿を見て興奮しない者など居ない。
玉藻だってそうなのだ。

鵺野が着ているシャツのボタンを上から一個づつ外していく。
開いた隙間から見える白い肌が玉藻の理性を掻き立てた。

この身体に直接触れたくて、一つになりたくて、玉藻の下半身が疼いて仕方ない。

そんな欲望と葛藤している間に鵺野のシャツは総てのボタンを外されていた。

玉藻は止めるものがなくなったそれをするりと身体から引き離す。

その下からは筋肉がつき──でも、か細い鵺野の白い肌が露になった。

(いつ見ても鵺野先生の身体は美しい)

この身体が自分の手で乱れているのかと思うと、玉藻は優越感に満たされる。

白い肌の中にあるピンク色をした突起を直に触ってやると、鵺野は身体をびくんと震わせた。

「んっ…」

布の上から触れられるのとは違う刺激が気持ちいい。

直に触れる玉藻の手は突起を摘んだり、指の腹で転がしたりして弄んでくる。

「ぁっ…玉藻…下、も…」

胸を触られただけなのに、鵺野の昂ぶりははち切れそうなほどに張り詰めていた。

そこに触れてほしくて、自分の上で微笑んでいる玉藻の眼を見据えて訴える。

「っ、そんな眼で見ないでください。…すぐに気持ち良くしてあげますから」

そう言いながら鵺野のズボンに手を掛けた。
起用にベルトを外し、ジッパーを下へと下げていく。

ズボンと下着を一気にずり下ろせば、鵺野の昂ぶったモノが姿を現した。

その先端からはいやらしい汁が溢れだしている。

玉藻はそれを舌でぺろっと舐めとり、わざと鵺野に見えるように舌で唇をなぞった。

「あっ、たま…も…。も、射れてくれよ…」

玉藻の愛撫で完全に起ち上がった鵺野のモノはぴくん、ぴくんと震えている。

そこから溢れでた先走りが窄まりに伝ってきた。

「は、んっ…」

早くそこに触れてほしくて、鵺野は腰をくねらせる。

「では、指で」

本当はすぐにでも一つになりたかった。
だが、欲望のままに鵺野を抱くことなんて出来るわけもない。

玉藻はただ彼を抱きたいだけじゃないのだ。
出来るだけ鵺野に辛い思いはさせたくなかった。

ぴくぴくと収縮する鵺野の窄まりに指を一本埋め込んでいくと、中でぎゅうぎゅうと締め付けてくる。

「指一本でこんなにして…。あなたは本当に淫乱だ」

中で指を動かしながら、愛しそうな表情を浮かべた。

鵺野の中は温かい。
ここに早く入りたくて下半身が暴走しそうだ。

それでも中を丹念に慣らそうと、玉藻は指を二本、三本と増やしていった。

「ふ、ぅ…も、いいから…お前が、ほしい…」

もうここが学校などということは忘れたかのように、鵺野は快感を求める。

玉藻に会った当初は自分がこんなにも彼の虜になるなんて思いもしなかった。

妖怪と人間──ましてや男同士で愛だの恋だのという感情が芽生えるなんて誰も予想出来ないだろう。

でも、鵺野は今、玉藻と付き合っている。
これが事実だ。

変態なところもあるが、玉藻になら何をされても許してしまう。

それほどまでに鵺野は彼を求めていた。

そんな鵺野にこんな風に求められて平気でいられる玉藻ではない。

窄まりに収まっていた指を抜き、自身の昂ぶったモノを取り出して、そこにあてがった。

「射れますよ?」

汗で額にくっついた鵺野の髪を掻き上げながら問い掛ける。

髪に触れる玉藻の手が心地いい。
鵺野はただ無言で首を縦に振った。

それを確認すると、窄まりにあてがっていた玉藻のモノを中へと推し進めていく。

「っ、ん…」

何度経験しても慣れない圧迫感に眉を潜め、息を呑んだ。

そんな鵺野を気遣うようにゆっくりと腰を進めていく。

「大丈夫ですか?」

「ぅ、ん…」

眼をぎゅっと瞑り、玉藻の背中に腕を回した。
シャツを掴んで縋りつく。

「っ、全部入りましたよ」

じっくりと時間を掛けて、ようやく総て入り切った。

中に玉藻のモノが収まっているのが伝わってきて、なんだか気恥ずかしい。

「動きますよ?」

そう訊いてはいるものの、鵺野が返事をするよりも前に玉藻が腰を揺らしはじめた。

「は、ぁ…あ、ん…」

中を擦られる感じに鵺野は溺れていく。

玉藻のモノが奥を突く度に中でぎゅっと締め付けた。

「っ、そんなに締めないでください」

「知ら、な…」

そう、鵺野はそれを無意識でやっているのだからどうしようもないのだ。

玉藻から与えられる刺激にただ身体を委ねることしか出来ない。

「鵺野先生、足上げますよ?」

体制を変えようと、鵺野の片足を持ち上げた。
すると、その身体は自然と右に傾き、同時に中にあった玉藻のモノの角度が変わる。

「な、ぁっ…」

急に当たる場所が変化し、鵺野は新たな快感に身体を痺らせた。

玉藻が動く度に鵺野の昂ぶったモノが同じように揺れ、とても淫らな格好になる。
その先端から溢れ出る先走りがシーツに染みを作っていった。

「あ、気持ち、い…」

普段なら絶対に言わないようなセリフ。
だが、今はなんでも素直に言葉が出てきそうだ。

それは保健室のベッド特有のギシギシという音のせいかもしれない。
今行っている行為ゆえ、その音が妙にいやらしく感じる。

鵺野はそのまま何度も玉藻に中を抉られ、白濁を放った。

「あっ、あ──…っ!」

自らの腹の上に己の放ったものが飛び散り、同時に中にある玉藻の昂ぶりを締め付ける。

「っ、鵺野、先生」

急な締め付けで、玉藻は限界を迎え、鵺野の中で欲を弾けさせた。
*END*
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