サブBLSS
初めての(ぬ広)
甘エロ/初体験
ベッドに横たわり、息を呑む少年が一人。
その顔は緊張しているのが一目瞭然だった。
彼は童守小学校5年3組の立野広。
そんな彼の上に馬乗りになる男。
彼は広の担任であり──恋人でもある鵺野鳴介だ。
「っ、ぬ〜べ〜」
ここは鵺野の部屋にあるベッドの上。
広は緊張や不安で顔が強ばっている。
「そんなに固くならなくていい。優しくするから」
ふっと微笑み、広の短い髪の毛に手を伸ばすと、優しく前から後ろへ撫でてやった。
「ぬ〜べ〜…」
それに安心したのか、広の顔から緊張が消えていくのが分かった。
「でも、せめて…電気ぐらいは消せよ」
少し困ったような笑みを浮かべ、鵺野の眼を見据える広に、鵺野は「そうだな」と呟いた。
広の上から身体を退けると、窓の方へと足を進める。
月明かりが差し込む窓。
開けてあったカーテンを閉めれば、外から遮断されたような感じがした。
今、この部屋には広と二人きり。
改めてそれを思い知らされたようで妙に気恥ずかしい。
「ひ、広…えーと…」
何を言っていいか混乱し、黒い手袋をした指で頬をポリポリと掻いていく。
「あっ! あんな所に浮遊霊が!」
広の後ろに浮遊霊を見つけ、大袈裟に指差した。
「ぎょえっ!?」
いくら鵺野の恋人で霊に遭遇する機会が多いといっても、いきなり自分の後ろに霊が居ると言われれば、さすがの広も驚かないわけがない。
「ぬ〜べ〜…やめろよな!」
咄嗟に立ち上がり、窓の傍にいる鵺野に向かって走っていった。
顔を綻ばせながら浮遊霊を見ている鵺野を恨めしく思いながら、その大きな身体に抱きついた。
「大丈夫だ。ほら、ベッドに戻るぞ」
「あ…うん」
浮遊霊は鵺野が外へ行くように言ったおかげで部屋から出ていった。
それでここは本当に二人だけの空間になった。
「広、嫌なら蹴飛ばせよ」
そうは言っても、本当に拒絶されたらきっと立ち直れないだろうな。
「大丈夫だよ。俺、ぬ〜べ〜になら何されても嫌じゃないから」
バカでマヌケな幽霊オタクだけど、それでも鵺野が好きなんだ、と広は強く感じた。
「あんまり可愛いこと言うと手加減出来ない」
「別にしなくていいよ」
「バカ言うな。俺はお前に痛い思いはさせたくない」
正直、今でも迷っている。
相手は教え子──しかも小学生だ。
こんな幼い子に今、自分が及ぼうとしている行為は果たしていいものなのだろうか?
教師と生徒という関係、大人と小学生という年の差。
それが鵺野の頭を悩ませる。
だが、そんなもの何の苦にもならないほど、目の前にいる広がいとおしい。
たとえ誰かに責められたとしても彼から離れられないだろう、と鵺野は自嘲した。
だからこそ、まだ幼い広に普段をかけたくなかった。
彼がまだ自分を受け入れられないというのなら、その時が来るまで待つつもりだ。
「俺はちょっとやそっとじゃ壊れない」
「…バカ。ガキが強がるんじゃない」
言葉と同時に広の身体をベッドへと押し倒した。
「でも、そこまで言ってもらっちゃ、期待に応えるしかないよな」
「いや…別に期待はしてないんだけど…。それに俺はガキじゃねぇ!」
そうは言いつつも、どこかで期待はしてた。
鵺野が年の差で悩んでいるのと同じく、広も悩んでいた。
年の差、教師と生徒という関係、男同士という様々な状況が二人の関係を認めてくれない。
それでも互いに求めあって成り立った関係。
それでも埋まらないのは年の差だった。
広はまだ小学生。
だから鵺野が今まで身体を重ねるのを我慢していたのだ。
それは広自身も気がついていた。
だから鵺野を受け入れたかった。
「無理はするなよ」
そう言うと、広の身ぐるみを剥ぎ取り、身体を撫で回す。
「は、ぁ…んっ」
ぬ〜べ〜がやらしい手つきで触ってくるから、俺は思わず変な声を出してしまっていた。
それが自分の声なのに、自分のじゃないような気がしてスゲー恥ずかしい。
「ん、ふぅ…」
声を抑えようと、広は自分の口を両手で押さえた。
必死に声を我慢しようとするが、いくら押さえていてもくぐもったそれが漏れだす。
「なんか、その方がやらしいな」
必死で口を押さえている広を可愛いな、なんて思いながら鵺野はそう呟いた。
手を腹の辺りからだんだんと上へと移動させ、広の小さな突起に触れる。
自分のより遥かに小さいそれを鵺野が人差し指の腹で撫でてやれば、広は身体をびくっと震わせた。
「広、下も…触っていいか?」
手を腰の辺りに移動させながら、鵺野がそんなことを訊いてくる。
「聞くなよ…」
いちいち確認しなくてもいいのに、と思いつつ、広は少しぶっきら棒に答えた。
既に起ち上がった広の昂ぶり。
まだ幼いそこからは先走りが溢れだしていた。
そんな小さな性器を鵺野の大きな手が包み込む。
広のそれはすっぽりと鵺野の手の中に収まってしまった。
「ほんとに小さいな。俺の手で全部隠れちゃったぞ?」
「うっせー! 大人と一緒にすんなっ」
「はい、はい」
むきになる広にくすっと笑みを溢し、手を上下に動かして広の昂ぶりを刺激していく。
「あっ、はっ…ああ…っ」
初めて感じる刺激に少し戸惑いながらも、広はその小さな身体をぴくぴくと震わせて反応を示した。
眼をぎゅっと瞑り、頬を赤らめながら自分に身体を委ねる広をとてもいとおしく感じ、鵺野はふっと笑みを浮かべる。
「はっ…ぬ、べ〜…も、離せ、よ…」
「イきそうか?」
限界を迎えそうな広に気付き、鵺野が優しく問い掛けた。
「イ、き…?」
なんといってもやはり小学生。
更にサッカーバカの広だ。
性的な知識は無知に近いだろう。
「出そうなんだろ? 出していいぞ」
そう言うと、鵺野は手の動きを早めて射精を促す。
「あっ、んな…はやっ…! あっ、だめっ…漏れ、る…あ、あああ──…」
あまりに強い刺激に広は身体を大きく仰け反らせて白濁を放った。
濃く白いそれが広の腹に飛び散っていく。
初めての絶頂に疲れたのだろう、広は意識を手放してしまった。
そんな広の頭を撫でながら、鵺野はもう少し待とう、と微笑んだ。
*END*
【あとがき】
ここまで読んでくれてありがとうございました。
大人と子供──僕は大好きです。(笑)
でも、書くのにめっちゃ時間かかっちゃいました…。
執筆:2010/05/16
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