サブBLSS
6
「ぁ、あっ…はい、った?」
「はい、奥まで入ってますよ。キョンくんの中は熱くて溶けそうです」
「ば、か…」
拗ねたように顔を背けるが、耳まで真っ赤なのが丸見えだ。
そこに唇を添え、軽く噛んでやる。
びくっと小さく反応をみせたキョンに面白くなり、今度は耳の中に舌を這わせていく。
「おまっ…遊んでるだろ!」
「キョンくんが可愛かったので、つい」
悪びれたようすなどなく、いつもの爽やかな顔で言われた。
結局キョンは何も言えなくなり、再びそっぽを向いてしまう。
「拗ねちゃいましたか?」
「だれ、っぁ…がっ」
文句を言おうとしたのに、古泉が腰を動かしたせいで言葉が喘ぎに変わっていった。
キョンの細い腰を掴み、激しく腰を打ち付け、その体中に口づけを落としていく。
強く吸い上げたところにチクリとした痛みと共に、赤い跡が現れた。
まるでマーキングをするように、キョンの体の至るところにキスマークを付けていく。
「ぅ、あっ…い、ずみ…こ、い…ずみ…も、っ…」
限界を感じて古泉の背中に縋りつけば、額に柔らかな感触がした。
「僕も…イきそうです」
余裕のない古泉の声が聞こえたと思えば、突き上げる腰の動きが一気に激しさを増していく。
キョンの一番感じる場所を何度も突かれ、あっという間に白濁を放ってしまった。
「ぁ、ああっ…」
「キョンくん…っ」
少し掠れた声で名前を呼ばれ、キョンは体を震わせる。
体内には古泉の放ったものが注ぎ込まれ、その熱に意識を手放してしまった。
「んっ…」
うっすらと眼を開ければ、そこには心配顔で覗き込む古泉の姿があった。
「キョンくん、目が覚めましたか?」
「こ…いずみ…。あぁ、まぁな」
まだハッキリしない視界の中で古泉の姿を映し込み、ぼんやりする頭を錯覚させる。
「言っとくが、俺は怒ってたんだからな」
「誤解させるようなことしてすみません。どうしたら、キョンくんは僕を信じてくれますか?」
「…別に信じてないわけじゃない。お前のことは信じてるけど…結局俺は男で…あんな女の子相手に堂々としてることなんてできないんだよ」
あの時見た二人の姿は本当に恋人みたいで、自分ではそうは見えないことが悔しかった。
そんなのは仕方ないし、割り切っていたつもりでも、自分にないものを持った人間が現れれば、誰だって動揺するだろう。
「大丈夫、僕はキョンくんしか愛してませんから。男でも素直じゃなくても…そんな、少し意地っ張りで泣き虫なキョンくんが大好きです。…これじゃ、まだ信じられませんか?」
それはキョンが欲していた言葉そのもので、不思議なことに胸の支えがなくなっていた。
「仕方ないから…信じてやろう」
まだ素直には言えなくて、少し意地を張った言い方しかできない。
でも、それが今の二人にはちょうどいい距離感かもしれない。
END
*あとがき*
やっと完成です!
ちょっと切ない浮気話にしようかな、と思って書き始めたんですが、浮気じゃないですね!(笑)
こんなんですが、いかがでしたでしょうか?
↓感想などお願いします↓
2011/07/23
神奈樹じゅん
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