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復活BLSS

応接室の窓に眼を向け、雲雀恭弥は眉をひそめる。
その目線の先には沢田綱吉が居た。
綱吉は同じクラスの獄寺隼人や山本武と何か楽しそうに話している。

どうやら今は体育の時間らしい。
グラウンドには綱吉達以外にも生徒がたくさん居た。

応接室からグラウンドはよく見える。
だから授業をサボってグラウンドの角に居るやつなんて、すぐに見つけて噛み殺した。

「ムカつく…」

なぜ綱吉はそんなやつらと居るのか。
なぜ楽しそうに笑っているのか。
雲雀には不愉快極まりない。

雲雀が綱吉を初めて見たのもグラウンドだった。
放課後に一人で鉄棒の練習をしている姿をたまたま目撃し、それ以来、彼のことが気になっていた。

誰かと一緒に居るだけでイライラする。
その笑顔を自分だけに向けてほしくて、綱吉が笑いかけたやつを片っ端から噛み殺した。

この気持ちは何?
憧れ?
違う。
僕が自分より弱い草食動物に憧れなんて抱くわけがない。

なら友情?
それも答えはノーだ。
そんな言葉じゃ物足りない。

これは…恋?
認めたくはなかった。
自分が男を──しかも沢田みたいな草食動物を好きになるなんて、あり得ない。

でも、気付いてしまった。
これは紛れもない恋心。
他にこの気持ちを表す言葉なんて見つからない。

「沢田綱吉、放課後に一人で応接室に来るように」

イライラしながら校内放送を流す。
放課後まではあと二時間くらい。
雲雀は早く放課後になるのを待った。





「草壁、今日はもう帰ってよ」

ようやく放課後になり、邪魔者はさっさと帰れ、というように草壁を応接室から追い出す。
草壁は何か言っていたが、トンファーで殴ったら、すぐに出ていった。

それからしばらくして応接室のドアをノックする音が聞こえ、ドアを開けてやる。

「あの…」

そこには予想した人物が居た。

「よくきたね、沢田綱吉。入りなよ」

脅えた顔で雲雀を見てくる綱吉を応接室へと招き入れる。
いや、正確には雲雀が無理矢理入れたのだけれど。

綱吉の腕を引っ張って応接室の中に入れると、ドアを閉めて鍵も掛けた。
そのまま沢田をソファーまで引っ張っていき、そこに身体を押し倒してやる。

「ちょっ、ヒバリさん!?」

「あんまり暴れないでよね。酷いことはしたくないから」

言いながら綱吉の制服に手を掛け、素早く脱がしていく。
綱吉はあっという間に生まれたままの姿になり、雲雀は露になった身体に手を這わしていった。

酷いことはしない、と言ったが、綱吉にとってはこれこそが酷いこと、そのものだ。
急に呼び出されたかと思えば、今度はいきなり服を全て剥ぎ取られたのだから。

その上、あろうことか、雲雀は綱吉の身体をいやらしい手つきで撫で回してくる。
恋人でもないのにこんなことをされるなんて、屈辱以外の何物でもない。
そもそも、男の自分がどうしてこんなことをされているのか、全く理解出来なかった。

「な、なんで…?」

「なんで? 分からない?」

怖いくらいの眼で見据えられ、綱吉は何も言えなくなる。
かろうじて頷けば、雲雀の手が下半身に伸びてきた。

「なっ…んぁっ」

雲雀の愛撫で既に立ち上がっていた昂ぶりを彼の大きな手が包み込み、上下に扱いていく。
先端からは先走りが溢れだし、ぐちゅぐちゅといやらしい音を立てていた。

「ムカつく。君が赤ん坊や他の奴らと群れているのを見ると、無性に苛立つんだ」

「ふぇ…?」

ただでさえ愛撫によって頭がぽーっとしているのに、そんなことを言われても理解が追いつかない。
無理矢理される行為に、綱吉は逃げ出したいとさえ思っているのに。

「君が僕を見てないのは知ってるさ。だったら…身体だけでも僕のものにしたいと思っても、仕方ないだろ?」

言い終わると同時に、綱吉の小さな窄まりに雲雀の指が侵入してきた。

薄れる意識の中でもはっきりと聞こえた雲雀の言葉。
彼が自分をどんな風に見ていたのかを思い知らされる。
だが、窄まりに感じる痛みに、綱吉はそんなことなど考える余裕もなくなってしまった。

「つっ…ぅっ…」

指一本とはいえ、綱吉の小さな窄まりへの圧迫感は半端ない。
だが、そんなことなどお構い無しに、雲雀は指をどんどん増やしていった。

「そろそろ…いいか」

「な、に?──っ!」

一瞬何が起きたか分からなかった。
窄まりに入れていた指が抜かれたかと思えば、今度はさっきの数倍の激痛が身体を駆け抜ける。

「きつっ…」

「なっ…や、だ…っ」

綱吉の中に収められた雲雀の昂ぶりが激しく暴れ回り、綱吉の口からはひっきりなしに甘い声が漏れた。
頭が真っ白になって、もう何も考えられない。

「あっ、あっ…ひ、ばりさ…ふ、ぁっ」

「いいねぇ。もっと僕の名前を呼んでよ」

いつも他の奴らに話し掛けるその声が今は僕だけに向けられている。
彼が僕を見ないのならば、せめて今だけは僕だけのものになってもらうよ。
*END*
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【あとがき】
ここまで読んでくれてありがとうございました。
ヒバリさん片想いで無理矢理ってな感じでしたが、いかがでしたか?
僕的には草壁の扱いが可哀想でした…。
執筆:2010/11/22
神奈樹じゅん

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