復活BLSS
1
「う゛お゛ぉい! クソボス!」
ここはヴァリアー本部。
その中で声を張り上げ、何やら怒っている男が一人。
綺麗な銀色の長髪を揺らしながらスペルビ・スクアーロはボスであるXANXUSの部屋へと向かった。
部屋のドアを乱暴に開ければ、ソファーに腰掛けるXANXUSの姿が眼に入る。
いつものとこだが、偉そうに踏ん反り返る、その姿が少々憎らしい。
「なんだ、ドカス」
「なんだ、じゃねー! う゛お゛ぉい! てめぇ、俺のプリン食っただろ!」
それは数分前、スクアーロが冷蔵庫を開けた時だった。
後で食べようと楽しみにしていたプリンが消えているではないか。
ちょうど近くに居たレヴィに聞けば「ボスが食べていたぞ」という言葉が返ってきたのだ。
怒りのあまりレヴィを殴ってしまったが、そんなものじゃ、この怒りは収まらない。
「あぁ、あれか。美味かったな」
いざXANXUSを問い詰めてみれば、返ってきたのはそんな言葉。
これでついにスクアーロの怒りは頂点に達してしまった。
「美味かったな、じゃねーんだよ! クソボスがぁっ! あれはなぁ、俺が大事に取っておいたプリンなんだよー!」
「いいじゃねーか。俺のものは俺のもの、お前のものも俺のもの」
なんだ、そのジャイアン的発想は!
時々ボスの考えが分からない時がある。
「…ボス、意味分からねぇ」
「ドカスには難しすぎたか」
勝ち誇ったようなXANXUSにツッコミたい、と強く思うスクアーロだった。
しかし、可哀想だから何も言わないでおく。
いつもボスに遊ばれているのだ。
たまにはスクアーロがボスで遊んだって罰は当たらないだろう。
*END*
【あとがき】
ここまで読んでくれてありがとうございました。
ザンスクでギャグになっちゃいました!(笑)
突発作です。
レヴィには可哀想なことをしたな、とちょっと思います。
執筆:2010/11/22
神奈樹じゅん
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