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異世界観覧車

 夕凪、遊園地
 海に砂浜、テトラポット

 流れていく景色

 雲

 高い高い世界から
 繋がった小さな世界

 見える見える、僕の居場所

 あの島も、誰のか分からない車も
 僕のいる世界のもの

 海で繋がった世界

 戦争、宇宙
 パラレルなんかじゃない

 テレビの向こうだって
 全部繋がってる

 僕が今吐いた息も
 きっとまた、回って
 違う人が吸っている

 繋がっている

 見えている全てに歴史がある

 僕みたいに

 生まれて
 壊れては
 無くなる

 回っている世界は
 繋がりを持っているんだ

 繋がっている

 気持ち悪いくらいに

 一人になるなんて無理な話

 そうさ

 きみの世界は
 僕の世界のパラレルじゃないから

 要するに

 僕の世界は
 きみの世界のパラレルじゃない

 この観覧車みたいに
 孤立した空間と呼ばれる場所に
 僕が存在していたとしても

 僕のいる世界は

 きみも少なからず
 もれなく含まれている

 何処に居ても
 生きているかぎり
 存在するかぎり

 世界が、終わらない限り

 詰まる所


 僕がリアルでならないかぎり
 死なないかぎり

 きみも僕も世界の住人


 例えば、遠く遠く
 地球の裏側にいたとして
 メールも電話も
 連絡一つできないとして

 それでも


 生きているかぎり

 微々たるながらも

 同じ世界に生きる住人


 パラレルは本の中の妄想
 そして、理想の想像


 リアルにあって
 ない、そんなもの


 巡っている
 旋回している
 駆け巡っている
 確認し合っている


 世界の住人達


 あ

 もう

 うん、降りなきゃ

  世界に







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