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リストカットの応答
 
 血が流れていた
 彼女の腕から

 痛そうだった

 彼女は泣いていた


 さぞ寂しかったんだろう
 そう思った


 口から零れていた
 彼女の言葉が




 希薄な内容ではなかった


 彼女の世界は純粋だった
 彼女の言葉は美しかった

 けれど
 自分の存在を否定していた
 世界の存在を否定していた


 解っているとは言えなかった

 分かち合いたいのに
 彼女の深さに
 言葉が溺れて出てこない



 否定はしたくない
 君は

 大丈夫
 それがいいんだよ


 君はそれで落ち着くなら

 うん

 大丈夫
 そのままでいい


 悩みなら
 僕も一緒に聞かせてほしいな


 生きていてほしいな

 そんなことを
 言わないでほしい


 君が居てくれて
 僕は本当に

 言葉が出てこないんだ


 だから

 君の世界に
 連れていって欲しいな



 君が嘘だと思うなら

 嘘ではないけれど


 一つだけ信じてほしい





 君の世界は素敵な世界だ







あきゅろす。
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