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アビス小説(短編)
ぬけていく・・・?
登場人物:メインメンバー+アッシュ





「ルーク」

「・・突然何だよジェイド」

「アッシュ」

「何だ」

ジェイドは二人を見比べるように交互に見る。
それが気に障ったのかアッシュは再び開口した。

「何がしたいんだお前は」

「やはり・・・」

そう言って黙り込む。

「どうしたんですかぁ?大佐ぁ〜」

「何か問題でもありますの?」

「また体の音素に何か・・?」

「そうだと大変だ。勿体つけないで言ってくれないか?」

アニス、ナタリア、ティア、ガイの四人もジェイドの真剣な顔に
不安になり疑問をぶつける。

「いえ・・・音素ではなく色素ですね」

「「は!?」」

ルークとアッシュが口をそろえて言った。

「やはりルークの方が体が劣化しているのか色素がぬけて髪の先の赤色が薄くなり
 オレンジ色になっていると思いまして・・・」

「今更何言ってやがる」

「そんなことどーでもよくね?」

とりあえず二人の身の危険に関することでなくてよかったと
他の皆は安堵する。

「まあどうでもいいといったらどうでもいいのですが」

「何か気になることでもあるのか?」

「びっくりしたじゃないですかぁ」

「すみません。いや、これで更にルークのレプリカを作るとそのレプリカは
 更に色素がぬけるのかと思いまして」

「レプリカのレプリカ?」

「そんなこと出来ますの?」

「出来るとも出来ないとも言えませんね。決して無理・・・ということはないと思うんですが」

「それで、ぬけるんですか?」

「『髪が』ぬけるみたいだからやめてくれ!ちゃんと『色素』って言ってくれティア!」

「あ・・ごめんなさい」

例え自分のレプリカであろうと、いや、自分のレプリカであるからこそ
そいつの身に何かあればオリジナル(+元となったプリカ)がそいつの状態になったかと思うではないか。

特にルークは身体年齢は確かに17歳であるが実際の年齢は7歳なのだ。
(病気以外で)この若さで髪がぬける・・・なんてことがあればショック死しそうだ。

「そんなことで怒らなくてもいいだろうが、屑」

「よく言うよ!自分だって内心ハラハラしてたくせに」

「何だとっ!」

「二人ともおやめになって!」

「そうだよぉ〜。で、大佐それでどうしたんですかぁ?」

「それを繰り返すといつかそのレプリカは白髪になるのかな★と思っただけですよ」

「「その『★』はなんだ!!」」

「おやおや今回はよくハモりますねぇ」

「話をそらすな!」

「本当にそれだけなんですか?」

「ええ。そうですよ?何か」

「じゃあ別に呼ばなくてもよかったんじゃねぇのか」

「そうですね。よくわかりましたね」

「ナメてんのか眼鏡」

「ナメてなんかいませんよーそれに私にはちゃんと『ジェイド』、という名前があるんですが?」

「うるせぇ」

話に一段落ついたかと思いきや・・・

「あ!」

とアニスが声をあげた。

「今度はアニスかよ。どうしたんだ?」

「大佐!白髪の次って何でしょう?!」

「「「「あ・・・・」」」」

普通に人間の手順で考えれば白髪の次は髪が抜け落ちる・・・という末路しかない。
(白髪の前にその段階にいく者もいるが)

   ・・
しかし色素がぬける場合はどうだろう。

「いいとこに気がつきましたねぇアニス」

「そういえばそうだ。白髪の次ってなんだ」

「・・・・透明・・・ですか?」

「それはないだろうナタリア」

というかそれは直訳すれば『ハゲ』じゃないか。
だって髪が見えないのだから。

「私にもこればかりはわかりません。ですから・・・」

視線をスススーッとルークの顔に向けていく。

「・・・何だよジェイド・・・」

ルークは自然に後ずさる。
何故かってそのときに向けられた視線は紛れも無い『好奇心』の目をしていたのだから。
なんとなく想像はついた。

「実験しないとわからないんですよぉ♪協力、してくださいますよね?」

「ひぃっ」

ニッコリして僅かに手をワキワキさせている。
それはジェイドへの恐怖感を更に増幅させた。

「ガイ!助けろよ!親友だろ!?」

「いやぁ・・・ジェイドの相手には・・・」

もう遠い目をしている。

「ティアは?!ティアは助けてくれるよな!?」

「私は・・・」

「ティアー今私の味方になってくだされば、可愛いもの後でたくさんあげれるんですがねぇ」

(可愛いもの・・・・・!!)

ティアはもう駄目だった。

「ナタリアも、な!?」

「私は・・・」

ナタリアはそっとアッシュの方へ視線を向ける。

「やめておけ、ナタリア。これもレプリカの試練だ」

そ、そうですわね!とナタリアが小声でそう言うのが聞こえた。

(アッシュめ・・いいようにナタリアをいいくるめやがって・・・!)

アッシュはいい気味だと言わんばかりにそれらしい表情をこちらに向ける。

(こうなれば最後はアニス!)

一か八かの賭け!といった風にアニスに視線を向けてこう言い放った。

「アニス!今俺の仲間になってくれたら後で金をたっぷりくれてやるぞ!」

「本当に!?」

ジェイドより先にいいくるめさえすれば・・・
そうルークは思っていた・・・しかし、

「アニース。私の敵にまわるんですか?利口な貴方ならどちらにつく方が得策かわかりますよね?」

アニスは考えた末、

「ごめんなさぁ〜いルーク様ぁ★」

アニスは満面の笑顔でルークから遠ざかる。
終わった・・・と思っていると、

「ご主人様!僕はずっとご主人様の味方ですの!」

そういえばこいつ(ミュウ)いた!

さっきから会話に入ろうとしても入れなかったミュウがやっと会話に参加。

「ミュウ・・・」

なんだかミュウがすごい頼りになるやつにみえてきた。

だがジェイドの話術はチーグルでさえも、

「ミュウ、アッシュも先ほど言っていましたが、これはルークの試練なのですよ?
 数々の試練を乗り越えなければいけないんですよ、人間は。特にルークみたいな方は」

おい、それどういう意味だジェイド。

「試練・・・ですの?それはご主人様が絶対やらなきゃいけないんですの?」

「ええ、絶・対です。これも貴方のご主人様の為なんですよー」

「わかりましたですの!ジェイドさんはいい人ですの!」

いや、よくない。絶対悪い人だからその人!

だってほら今もげんに・・・

「さ、ルーク。行きましょうか★」

「嫌だーーーー!!」

強引に自分のために人を利用しようとしてるし!
ってかどこに行くんだよ!

「意固地ですねぇ。仕方ない。ガイ、アッシュ手伝ってください」

「悪いなルーク」

「屑、憎むのなら自分の運命を憎むんだな」

「くそ!二人とも覚えてろよーーーー!!!」

この後ルークがどうなったかはここにいるメンバーしか知らない・・・・
















《あとがき》
いやー大分長いと思われるんですが、これぐらいが短編かなぁ、と私は思います。
連載ものではありませんしね。
ネタが一つ思いつくとどんどん新しいネタが頭に浮かんでしまうんで短編はどんどん更新されると
思われます。そこらへんは少し自分をセーブしたりしますがね、勿論。(←その内に忘れる
最初の登場人物ってのは、まぁ誰がいるかってことをわかりやすくしただけですね。
しゃべりかたでわからない方もひょっとしたらいるかな?と思ったので、書くことにしました。
(メインメンバーの中にはミュウも含まれます。)←一応
さて、実はシリアスが思い浮かばなくなったんですね!あははは(笑ってんじゃねぇぇ!!
これから短編も長編もギャグひとっ走り!もしくはギャグ+シリアス・・といった風になります。
ええもうそれは80%の確率でです!(最初のあとがきで言ったことはなんだったんだろう・・・)
あとがきで長くなるのもなんだったんですがすいません。ではここらへんで。Byキフト


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