幸せ 1 そして先生はいきなり抱きしめてきた 気がついた瞬間涙がとめどなく溢れてきた 「それ…って…、付き合って…くれる…ってこと…?」 「すき… 抑えられないくらい…すきだ、」 夢かな、と思ったときに先生は頭をポンポンとなぜて離れた 「今から…現実的な話をしていいか…?」 頭が全く働いてなくて 先生の顔が今日はころころ変わるな、 とただ見ていた 「小雪が受験終わるまでは普通の先生と生徒でいよう… あとお兄ちゃんと親には絶対言うなよ?」 あたしはきっと先生と思いが通じ合うなら どんな辛いことも守ると考えていたから お兄ちゃんや親に言うな、と言われたとき 何も不思議に思わなかった 今考えたらこれも簡単な罠だったのに… 「これから小雪が南高校へ入ったら 本当に学校の先生と生徒になる 辛いことだってバレたら引き離されることだってあると思う…」 「それでいい! あたしは先生といたい 一緒にいて、触れてほしい」 しっかり先生の目を見て言えた 先生はまた、ニコッといつもの柔らかい笑顔で微笑んだ [*前へ][次へ#] [戻る] |