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★ スタホ殺人事件 ★
リベンジC

駿介が驚くのも無理はない。地下馬道で表示されたのは、

@人気4.2倍

『…な、なんだこりゃ???』

駿介の頭の中が真っ白になる。

出走表が表示されて唖然とする。

『プレイヤー、何頭いるんだよ

数えてみると…

5.1倍、5.7倍、7.1倍、9.2倍、13.1倍、22.6倍

『なんでいきなり6頭もいやがんだよ…。』

これでは素質判定も何もあったもんじゃない。

『逆転演出で4.2倍って、どんだけ割れてんだよ、全く…。』

嘆いたがあとの祭り。

サテが近い周りのプレイヤーが、駿介の作った音楽変更の馬が弥生に出走してきたと判断し、弥生を回避してスプリングに出走してきたのだ。アルテシェイラをアルツァモーロと思いこんでの回避である。

愕然とサテを見つめる駿介を嘲笑うかのようにレースはスタートする。

レースは逃げのシグマアルツァモーロと5.7倍のプレイヤー馬が引っ張る展開。

3角過ぎで併走していたプレイヤー馬が先に仕掛けて抜け出すが、シグマアルツァモーロはまだペースを上げない。

4角過ぎて先頭からは4馬身差の2番手。

直線向いてシグマアルツァモーロが先頭との差を詰めに掛かるが、今一動きは良くない。

『まずいなぁ…。』

駿介は後ろから上がってくる2頭の勢いがシグマアルツァモーロを遥かに上回っているのを見てとった。

残り100m辺りで垂れた先頭のプレイヤー馬をシグマアルツァモーロが捉えて先頭に立つが、すぐ後ろには勢いの違うプレイヤー馬2頭が来ていた。

『B着か…。』

駿介が呟くと同時に、大画面モニターではシグマアルツァモーロを2頭のプレイヤー馬が抜き去り、ゴール板を駆け抜けた。

『これじゃ、中だか上だかわかんねぇな…。』

諦めにもとれるつぶやきとともに、全身から力が抜けた。

『まあ、仕方がない。』

開き直って地下馬道のシグマアルツァモーロを撫でた。

『こうなりゃ特攻あるのみ

駿介は腹を決めた。

「プレイヤー馬上等、来るならきやがれ

駿介の中に今までとは違う感情がふつふつと湧いていた。

いつもの駿介ならプレイヤー馬とはできるだけ被さらないように怪物を大事に使ってきたが、昨日のヴォルテクスの件で、誰とはなしに怒りにも似た感情が心の底から湧き上がってきていたのだった。

いざ皐月へ。心は決まっている。

ラムダアルテシェイラは使わない。シグマアルツァモーロ1頭で勝負。

決戦の舞台、皐月へ。

地下馬道で表示されたのは、

@番人気3.8倍。

出走表が表示され、プレイヤー馬を数える。

6.2倍、8.1倍、8.5倍、9.7倍、12.4倍、13.3倍、15.2倍、26.3倍、49.8倍

『フルゲートかよ(^^ゞ』

苦笑いしながらも、駿介はその中で飛び抜けたオッズのシグマアルツァモーロの素質に満足した。

「これなら中ってことはないだろう…。」

発走の時刻が迫る。

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あきゅろす。
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