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★ スタホ殺人事件 ★
発動B

呆気にとられたスプリングを終えて伊井が声を掛けてくる。

『皐月どうすんだよ』

駿介がハッと我に帰って慌てて答える。

『いかない。』

『そっ、じゃあうちのは皐月行かせて貰いますよ。』

伊井がダルタニアスワンの皐月出走を告げる。

「しかし、あのゴール前はないよなぁ…」

駿介は未だにあの大失速が納得できないでいた。

確かにFDになってから、実況や演出がFEまでとは変わった。

連対確定だった杉本アナの『スピードがあるぞ』は平気で連を外すし、『絶好の手応えか』とか紛らわしい実況も増えた。しかもこれ見よがしにこれらを杉本アナが連呼するからたちが悪い。

「ひでぇ演出…まぁしょうがねえか…セガだもんな…」

1人頭の中で納得する駿介

『あれぇ〜?元気ないですよ、駿介さん。』

後ろから明るい声がする。

『おっ、おぉ〜、亞穂菜ちゃんか。』

駿介が振り返ると亞穂菜が右手にメダルカップを手にしてニコニコと笑ってる。

『仕事終わったの?』

『はい、残業なしです。』

『そりゃ良かった。』

とりとめのない話をしてから、亞穂菜駿介の右隣のサテに座る。

『えっ?こっち座るの?』

驚いて駿介亞穂菜に尋ねる。

『はい、こっちでいいんです。』

急にほっぺたをプクッと膨らませてサテに座る亞穂菜

『喧嘩でもしたの?』

駿介が右と左に頭を振りながら亞穂菜伊井に訊く。

『いいんですっ』

一段とほっぺたが膨らむ亞穂菜

『知らん。』

伊井もぷいと反対側に顔を背ける。

『おいおい、喧嘩ですか、お二人さん…』

呆れる駿介

駿介を真ん中に伊井亞穂菜はお互い反対側に顔を向けている。

『どうなってんだよ…』

駿介はただ訳がわからず真ん中で苦笑いするしかなかった。


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