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★ スタホ殺人事件 ★
足で回るA

轟はコーヒーをすすりながらふと思った。

「そういや、この前スタホしたのいつだったかな…。」

ぼーっと窓の外を眺めている轟をみて町田が

『どうしたんですか?轟さん。物思いにふけっちゃってます?』

と声をかけてきた。

『あっ、いや、何でもない。』

轟は我に帰って頭を振った。

「でも久しくやってないから、カードの有効期限大丈夫だったかな…。」

そんな思いを巡らせていると

『やっぱ変ですよ、轟さん絶対に何か隠してますよ

『隠してない。ちょっと考え事してただけだ。』

『えっΣ( ̄□ ̄)!と、轟さんが考え事

『何だよ、まるで俺は何にも考えずに感じたまま生きてる人間みたいなこと言いやがって

『えっΣ( ̄□ ̄)!違うんですか?』

『お前なぁ…。頭で考えずにデカが勤まると思ってんのか?』

『い、いや、だって轟さん、いつも俺らに「ぐだぐだくだらないこと頭で考えるより足で稼げ」って言ってるじゃないですか…。』

『バカかお前は…(x_x;)その時その時、臨機応変に頭で推理したり、足で回って情報掴んだり。いちいち人の言葉全部に当てはめんなよ

『は、はい…。』

『人のことみてる隙があったら、ちっとは事件の推理した方がいいぞ。最近お前、デカ長に目をつけられてるみたいだし。』

『ま、マジっすかΣ( ̄□ ̄)!俺、やっとデカになったんすよほかの部署なんて行きたかないですねん。』

『何だ?その「ですねん」ってのは。お前、どこの生まれだよ。』

『チャキチャキの江戸っ子、葛飾柴又の生まれです

『江戸っ子がそんな言葉使うかよバカ言ってないで行くぞ。』

『えっ、あっ、は、ハイッ

轟はテーブルの伝票を右手で掴むと、町田が慌てて立ち上がろうとしてテーブルの脚に向こう脛をしたたかに打ちつけて悶絶している様を横目に見ながら出口へ向かった。

「さて、どっから切り崩したら良いものやら…。何かしら掴まねえと全く何も進まねぇぞ…。」

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