[通常モード] [URL送信]

Tea Time
2

「あ、案内役だけ、なら…」

「本当!?やったー!!」

「ただ!!その後仲良くしろとかはマジ勘弁。それは無理。
たとえ茶を貰ったとしてもだ。」

「美形だから?」

「あぁ、面倒事は御免だ。…なのに、
何で俺の同室者は生徒会なんだよ…!!」

「だって圭がいつまで経っても美形と関わろうとしないから…」

「余計な御世話だ。せっかく1年の時は平穏に暮らしてたっていうのに…」

そう。この学園は、年に1回、部屋と一緒に同室者も変わるのだ。

そして言っていなかったが、俺の通っているこの学園は、
全寮制である。しかも男子校。

本当はここを受けるつもりなどなかったが、
父親に騙され、此処の受験をしたら見事受かってしまった、という訳だ。

父親曰く、「お前も武史(理事長)と仲良くなってこい」だそうだ。

確かに今は良い茶飲み仲間だが、
当時の俺からすれば、腑に落ちない理由であった。

学費は、というと「特待生免除」という物があり、俺はそれを使っている。
特待生は、2人居て、1人は俺、「勉強特待生」。
もう1人は、俺と同じ学年の「運動特待生」だそうだ。

こんな平凡な俺も、頭の出来は良かった様だ。

「まあ、とりあえず明日編入生迎えに行けば良いんだろ。それじゃ。」

俺はそれだけ言うと、席を立ち、理事長室を出た。
去り間際に、何か理事長が言っていたが、聞き取れなかった。



[*前へ][次へ#]

2/51ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!