Tea Time 2 「あ、案内役だけ、なら…」 「本当!?やったー!!」 「ただ!!その後仲良くしろとかはマジ勘弁。それは無理。 たとえ茶を貰ったとしてもだ。」 「美形だから?」 「あぁ、面倒事は御免だ。…なのに、 何で俺の同室者は生徒会なんだよ…!!」 「だって圭がいつまで経っても美形と関わろうとしないから…」 「余計な御世話だ。せっかく1年の時は平穏に暮らしてたっていうのに…」 そう。この学園は、年に1回、部屋と一緒に同室者も変わるのだ。 そして言っていなかったが、俺の通っているこの学園は、 全寮制である。しかも男子校。 本当はここを受けるつもりなどなかったが、 父親に騙され、此処の受験をしたら見事受かってしまった、という訳だ。 父親曰く、「お前も武史(理事長)と仲良くなってこい」だそうだ。 確かに今は良い茶飲み仲間だが、 当時の俺からすれば、腑に落ちない理由であった。 学費は、というと「特待生免除」という物があり、俺はそれを使っている。 特待生は、2人居て、1人は俺、「勉強特待生」。 もう1人は、俺と同じ学年の「運動特待生」だそうだ。 こんな平凡な俺も、頭の出来は良かった様だ。 「まあ、とりあえず明日編入生迎えに行けば良いんだろ。それじゃ。」 俺はそれだけ言うと、席を立ち、理事長室を出た。 去り間際に、何か理事長が言っていたが、聞き取れなかった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |